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TYONDAI BRAXTON

うーん...僕とフリー・ジャズの関係って
複雑なんだよね(笑)

去る、7月2日のリキッドルーム恵比寿。この日は、タイヨンダイ・ブラクストンのライヴがおこなわれた。オーケストラルな前作『Central Market』から一転、ミニマルなエレクトロニック・ミュージックを打ちだした『Hive1』のリリースに伴うライヴだけあって、一体どんなパフォーマンスになるのか? と筆者は楽しみにしていた。

結論から言うと、タイヨンダイは筆者の期待に応える、いや、期待以上のパフォーマンスを見せてくれた。緊張感をまとった先鋭的なサウンド、計算しつくされた綿密な音響空間、そのすべてが観客たちの固定観念を爽快になぎ倒していく。そのさまは観ていて清々しいほど。〝圧巻〟とは、あの日のことを言うのだろう。

といったところで、そろそろ本題、タイヨンダイのインタヴューにいきましょう。このインタヴューは、今回の来日中におこなったもの。なので、『Hive1』について訊きつつも、タイヨンダイのパーソナルな側面も引きだせたらと考えていた。それが上手くいっているかどうかの判断は読者のあなたに任せるとして、いま言ったような考えでインタヴューしたおかげか、『ツイン・ピークス』やフリー・ジャズに関することなど、いくつか興味深い話を聞くことができた。ではでは、どうぞ。

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photo by Masanori Naruse

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THE RAINCOATS

わたしたちは、アルファ・メイル以外の
みんなにそんな気持ちを与えているのかもね

70年代の末にレコード・デビューを果たしたバンド、ザ・レインコーツは、当時思春期まっただなかだった筆者にとって、同じくラフ・トレード・レコーズと契約していたヤング・マーブル・ジャイアンツと並ぶ、実にやっかいで、大きな存在だった。

彼らに対する思いというのは、生身の恋愛相手に抱く感情と似ていたかもしれない。後者のシンガーは女性だったが、ソングライティングはおもに男性が手がけていた。一方レインコーツは、途中から男性メンバーを含みつつも、中心的存在は女性たち。

それゆえ、よけいに...。

そんなふうに感じてた者は、世界中に少なからずいたようだ。今は亡きニルヴァーナのカート・コバーンも、そのひとり。それが、90年代前半におけるレインコーツ再結成を後押しした。当時筆者はロンドンのライヴ・ハウスとレディング・フェスで一度づつその勇姿をおがむことができた。ガラージという名前から想像できるとおり前者のキャパは決して大きくなかった。終演後、普通にフロアに出てきた彼女らに、みんないろいろ話しかけていた。だけど(自分にしては珍しく。だから、前記のような理由で:汗&笑)、声をかけることなど、まったくできなかったと正直に告白しておこう。

今からちょうど5年前、2010年6月には、まさかの来日公演も実現。ぼくが観た90年代から約15年たっても、その音楽の素晴らしさはまったく衰えていなかったどころか、さらによくなっていた。

そんな彼女らが、またもや、5年ぶりに日本に来てくれる!DUM-DUM LLPのイヴェント(DUM-DUM Party)、そして単独公演のために!

なんとも、うれしいことではないか。それを記念して、諸般の事情(って、単に筆者が「抱えて」いただけともいう...。すみません...)でお蔵入りとなっていた、ふたりの中心人物、アナ・ダ・シルヴァとジーナ・バーチのインタヴューを、今ここに公開しよう!

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KINDNESS


古い新しい問わずに、これまで僕が聴いてきた

音楽を僕の解釈で表現したい


カインドネスの最新アルバム『Otherness』がリリースされたのは、今年10月のこと。先日発表したクッキーシーン・トップ・50・アルバムズ・2014で11位を獲得! というのは大袈裟かもしれないが、聴けば聴くほど味わい深さが増してくる良盤なのは間違いない。詳しくは弊メディア編集長伊藤のレヴューに任せるとして、筆者のインタヴューでは、『Otherness』にあるジャズの側面について掘りさげた。このアルバムのリリースに合わせて多くのインタヴューが公開されたが、ジャズの要素にフォーカスを当てたものは少なかっただけに、そういう意味でも今回のインタヴューは貴重なのではと、我ながら自負している。年末年始のささやかなプレゼントとして、少しでも楽しんでもらえたら幸いだ。


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KERO KERO BONITO


性別で成り立っているムーヴメントは

好きではありません


ガス、ジェイミー、サラの男女3人によるケロケロボニトは、ロンドンを拠点に活動するバンド。ガスとジェイミーがMixb(ミックスビー)というロンドンに住む日本人向けの掲示板でラッパーを募集し、それにサラが返事をしたのがケロケロボニトの始まり。


彼らの存在を知ったのは、バンドキャンプにアップされていたミックス・テープ『Intro Bonito』がきっかけ。キャッチーでキュートなサウンドが際立ちながらも、ダンスホール、グライム、ハウス、テクノ、そしてJ-POPなどなど、実に多様な音楽性が宿っていた。


そんな『Intro Bonito』がこのたび、良質なインディー・ミュージックを数多くカタログに並べているレーベル、ダブル・デニムからリリースされた。それを祝して、というのは少々大袈裟だが、聴きたいこともたくさんあるのでインタヴューを申し込んでみた。答えてくれたのは、ヴォーカルのサラ。日本語も話せるバイリンガルだけあって、日本語で回答してくれるという嬉しいおまけ付き。


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TRAXMAN


今回はマイクを握って歌っちゃうよ(笑)


2014年の日本の夏は本当に暑かったが、8月9日の代官山ユニットも熱かった。シカゴよりトラックスマンが来襲したからだ。


昨今の音楽状況にとって大きなトピックとなったジュークという音楽の生きる伝説にして、熱に満ちたトラックとDJプレイで世界中のダンスフロアを揺らしているトラックスマン。来日は2012年10月以来となる。


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TEMPLES


ポップだと言われても

けなされてるとか感じない


2014年を代表する作品の1枚として、かなーり上位にランクされるファースト・フル・アルバム『Sun Structures』を同年2月にリリースしたUKバンド、テンプルズ(今のところ「ザ・」はついてない)。


以前から一度メンバーと話をしてみたい...と思っていたのが、フジ・ロック出演を期に、ようやく実現した。今回インタヴューに臨んでくれたのは、ドラマーのサム・トムズこと、サミュエル・ロイド・トムズ。


大きなイヴェント...フェスの楽屋ってことで、こちらの緊張度は比較的低かったものの、なにせ昔に比べれば「担当するインタヴュー」の数は、(決して大げさな表現ではなく)50分の1以下に減っている(笑)。


そのうえiPodにマイクをつないで録音するようになったのは「死ぬほど多かった時代」の末期だし、今やiPhoneのモニターを見せつつ「クッキーシーンとは、こんなメディアです」と説明した直後に「ボイスメモ」アプリを立ちあげ、バックアップ録音用に使う...という(ジジイにとっては、いくぶん)アクロバティックな行動が必要となる。そのあいだ、インタヴュイーであるアーティストを退屈させないよう、適当な自己紹介を口走ってなければいけない...。


そんなどたばたを(逆に)感心したようにながめていたサムだけど、それも「こそばゆ」かった。だから、こんな「妙な地点」から、当記事はスタートする...。


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FALTYDL


僕はミステリーを残すのが好きなんだ


去る7/18~19、フォルティDLことドリュー・ラストマンが大阪と東京でライヴをおこなった。筆者は19日の東京公演に足を運んだのだが、ビートを強調したアッパーなサウンドが展開され、多くの観客を踊らせていたのが印象的だった。ちなみに今回は、最新アルバム『In The Wild』を引っさげての来日。だから筆者も、このアルバムの特徴である実験的で静謐な音を浴びることになるのでは? と考えていたが、その予想は見事に裏切られた。それもドリューが言うように、「ミステリーを残すのが好き」なゆえ、かもしれない。


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photo by Masanori Naruse

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DE DE MOUSE 


ファンの人たちと一緒に歳をとって

いければな、みたいな


アンデルセンの作品に「絵のない絵本」というのがあるけれど、ヴィジュアルのないものが視覚イメージを呼び起こすとき、その風景というのは色彩のある夢のように鮮明であったりして、それが現実なのか非現実なのかわからないくらい具体性を帯びていたりする。


2012年にリリースされた『sky was dark』からおよそ1年半、今回は"DE DE MOUSE x2"というDE DE MOUSE + Drumrolls名義とソロ・セットのツーマン形式となるイベントにあわせて、ライヴやアルバムのことなどいろいろとお話を伺った。


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LAUREL HALO


私が初めてやった音楽の作業は

サンプリングではなくて、合成(シンセシス)なの


2014年1月31日~2月3日にかけて開催されたハイパーダブ10(Hyperdub 10)。このイベントは、興味深い作品を数多くリリースし、ダンス・ミュージック・シーンで輝きつづけるレーベル、ハイパーダブの設立10周年を記念しておこなわれたものだ。


主宰者のコード9、それからアイコニカ、ローレル・ヘイロー、DJラシャドというハイパーダブから作品を発表しているアーティストらが、東京、名古屋、金沢、大阪の全4都市をまわった。


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photo by Masanori Naruse

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PREFAB SPROUT


今もAtariを使ってるんだよ

30年間ずっと(笑)


時代に左右されないエヴァーグリーンなポップ・ミュージック。最上級の褒め言葉としてよく使われるフレーズだが、それはこの10年代なかばに完成した、プリファブ・スプラウトのニュー・アルバムにこそふさわしい。


20世紀という「ディケイド×10」をとおして、資本主義とわかちがたく結びついてきたポップ・ミュージック。「100年たった関係」といえば、普通の夫婦関係よりよっぽど長い。そんな腐れ縁(?)が簡単に解消できるはずもない(笑)。しかし、インターネット/パーソナル・コンピューターという「鬼子」をとおして、それらのあいだに、今「新しい関係」が生まれようとしている。ぼくは、本気でそう思っている。


写真を見ると、すでに何千年も生きた魔法使いのジジイに見えるプリファブ・スプラウトことパディ・マクアルーンは、まだ50歳そこそこ。筆者と数歳しか違わない...(ひええ)。ポスト・パンクの時代から刻まれた年輪のみならず、まだまだ若い活きた大樹の香り漂うニュー・アルバム。もし筆者がキャッチ・コピーつけるとしたら...アタリ・シシュンキ・ライオット? 一体どんなふうに作られていったのだろう? 完成の秘密に迫るべく決行された、「公式インタヴュー(それゆえ紙媒体でもネット媒体でも無断引用ご自由に:笑)」フル・ヴァージョンを、どうぞ!


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photo by Kevin Westenberg

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