rega『DISCUSS』(SOPHORI FIELD COMPANY)

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 好きなバンドが新譜制作に入ったという情報を得てから出来上がった作品を実際に耳にするまで、期待と不安が入り混じってそわそわしているわけだが、regaの1年7ヶ月振りとなるミニ・アルバムは、インスト・ロック・バンドとしての実力をガンガン見せつけてくれると同時に、聴き手が彼らに向ける期待に十分応えうる充実作となっている。ただ、今まで以上に1曲1曲の輪郭がはっきりしているのと、全体的にポップ(ポピュラー)な印象。どうやら、曲の作り方を今までとは変えたようだ。


 「今までの曲作りは(青木)昭信(ベース)さんが曲の展開を作ることが多かったんですけど、前作『SOLT&PLUM』を録り終わった夜に次回作の話をしていて、メンバーそれぞれが1人1曲を責任持って作ることが次へのステップなんじゃないかと・・・。それで今回は各自曲を持ってきて、それに対して他のメンバーがその人が何をしたいのかを汲み取って、皆で曲にしていくっていう作業をしたんです。」(四本晶/ギター)

 アルバム・タイトルの『DISCUSS』は前作を録り終わった夜の「話し合い」からきており、さらに、目が描かれてなくて、逆に口がたくさん描かれているアルバム・ジャケットもその日の話し合いをイメージしてメンバーの青木が描いたものだ。アルバム・タイトルやジャケットからはある種の強さを感じるのだけど、特にそういう意図があったわけではないらしく、今までとは違う新しいことをやろう、という思いが強かったそう。そんなアルバムの中で異色の存在であり、かつ私が特に気に入っているのが三宅隆文(ドラム)提供の「Faust」。


 「僕、J-POP好きなので、A、B、サビ、みたいな単純な構成の曲でポップなものが作りたかったんですよ。皆にイメージを伝えて、フレーズはそれぞれに考えてもらったんですけど、出来上がった時にこんなはずじゃなかったのにな、って(笑)。Salyuみたいなポップスが作りたかったんですけどね。そうなってないのはバンド・マジックだなって感じです(笑)。」(三宅)


 確かにSalyuみたいなポップスからは程遠いかも知れないが、10ccやトッド・ラングレンなどの風味が漂う楽曲は明らかに他のものとは違っていて、多様な局面からの攻めが感じられる。その他にも、ザクザクと空気を切り裂くようなベースの音で引っ張っていく、タイトでキレのあるアンサンブルや、味わいのある、そしてキャッチーなギターが絶妙な情感を醸し出していく曲があったり、本当に個性の強い楽曲たち、そしてバンドなのだ。


 今作での新たな取り組みを経た上での次回作にはすでに取り掛かっているようで、「今回の作品とセットになると思う。A面B面、表裏一体、みたいな感じで。」(井出竜二/ギター)だそう。


 「僕ら、バンドとしては結構な我の強さがあるので、バンドっていうものはこうじゃないと!! っていうのがありますね。その、こうじゃないとダメっていうのが、レガがやってることだと思う。」(青木)


 そしてそれが、私たちを楽しませてくれる。



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