メイ・イー

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MAY.E


言葉で損なわれる雰囲気って

あると思うんですよ


去年11月、may.e(メイ・イー)のセカンド・アルバム『私生活』を手に入れた。アコースティック・ギターによる素朴で心地よいメロディー、語感の良い言葉で紡がれた歌詞、そしてほんの少しトリッピーなサウンドスケープ。これらが交わる『私生活』に、筆者はすっかり魅せられてしまった。


may.eについて簡単に説明しておくと、現在22歳の彼女は、愛知県出身のシンガーソングライター。去年5月にファースト・アルバム『Mattiola』をリリースし、インディー・ミュージック・シーンで注目を集めた。レヴューでも書いたが、『Mattiola』はビーチ・ハウスを想起させるドリーミーなアシッド・フォークになっている。こちらも必聴レベルの作品なので、ぜひ聴いてみてほしい。


インタヴューは渋谷の宇田川にある飲食店でおこなったのだが、実を言うと当日、筆者は前日に開催されたマッド・プロフェッサーのオールナイト公演で体を揺らし、そのあとシャワーを浴びてからインタヴュー場所に向かったので、一睡もしていなかった。しかも注文した小倉カフェオレ(カフェオレにあんこと生クリームが乗っている)の予想以上の甘さにやられ、睡魔に牙を剥かれてしまった。それこそ、『私生活』収録の「おちた生活」に登場する一節、《このまま無力でありたい》という状態。


それでも、22歳とは思えない大人びた横顔が印象的な彼女は、丁寧に回答してくれた。


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音楽制作を始めたキッカケを教えてください。


may.e(以下M):ハッキリとしたキッカケはないですが、昔からいろいろ物を作るのが好きでした。音楽で言えば、ピアノを習ってたり、お父さんがバンドマンだったこともあって、いろんな音楽を聴いてました。それで自然とギターを弾きはじめたりして、小学校3年生のときから曲作りもしたり。初めてバンドを組んだのは小学校高学年のときで、その後も中学と高校でバンドをやってました。でも他に絵を描いたり、小説を書いたりもしてたので、特に「音楽をやろう!」と思ってたわけではないですね。今みたいに集中して音楽をやりだしたのは大学に入ってからです。


お父さんはプロとしてバンドマンをやってたんですか?


M:プロではなかったんですか、かなり一生懸命やってたみたいです


これまでどのような音楽を聴いてきたんですか?


M:洋楽ばっかり聴いてましたね。年代でいうと60、70、80年代くらいのやつです。


ジャンルでいうと。


M:ロックとかポップスですね。ジャズもかなり聴いたり。あと父方のおじいちゃんが音大でオペラを教えてたんですよ。それでクラシックも聴いてたし、おじいちゃんのところへ遊びに行くとピアノを弾いてくれたりとか、いろいろ聴いてました。


めっちゃ音楽一家なんですね。作品ではアコースティック・ギター中心のサウンドになってますが、好きなシンガーソングライターはいますか?


M:アコースティックでギターを弾きながらやってる人で、特別に好きというのはないですね。具体的に名前を挙げるとなると、無理やり挙げることになっちゃうというか。好きな人はいますけど、名前を挙げるほどではないです。


特別な思い入れを込めて音楽に接することはあまりない?


M:ありますけど、いま私がやっているような音楽で誰か挙げろと言われたら、いないかな。


例えばインタヴュー前の雑談で出たザ・スミスとかは。


M:かなり好きではありますけど、中学のときはめちゃくちゃ嫌いでした。


そうなんですか! ザ・スミスに出会ったのはいつ頃?


M:中学2年生くらいの頃です。よく、「絶対聴くべきアーティスト」みたいなリストがあるじゃないですか? そのなかにザ・スミスの『This Charming Man』が入ってて、なんだ花振りまわして気持ち悪いじゃんって思ったり(笑)。そう思ってたんですけど、高校に入ってから聴くと、「あれ? いいじゃん」ってなって、そこからずっと聴いてます。本とかグッズもけっこう買ったんですが、自分のなかでは思い出とか、青春みたいな位置です。ほんとに好きなものってなると、お父さんが聴いてたものになります。


ザ・スミスって80年代のバンドじゃないですか。それで80年代の音楽が好きとか、特定の年代が好きっていうのはない?


M:特にないですね。けっこう幅広く聴いてます


may.eさんは22歳だから、音楽を掘りさげるときにはYouTubeとか使ってますよね。


M:YouTubeとか、あとカタログ本というか...。


ディスク・ガイド。


M:そうです。そういうの見たりしてますね。あとはCDショップの年代別コーナーでジャケ買いしたり。


いまは音楽のリリース・フォーマットもたくさんあるけど、レコードやCDのようなフィジカル・フォーマットに対する執着ってありますか?


M:音楽を探すことに関してはいろんな方法を使うけど、所有する点でいうとフィジカル主義です。


「主義」と言えるくらい強い。


M:YouTubeとかでお気に入りを見つけたら、その作品が欲しいってなります。


じゃあアナログ、CD、ダウンロードといろんな形態でリリースされていたら、その中からアナログを選ぶ?


M:アナログ買いますね。


アナログに惹かれる理由ってなんですか?


M:持ってる感です。


所有欲だ(笑)。周りの人達はどうですか。


M:私と同年代ではアナログを持ってる人は少ないかもしれません。「ダウンロードしちゃった」みたいな人が多いです。私より少し上の人だと持ってたりしますけど。


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それにしても、中学でザ・スミスとか聴いてると、当時の周りの音楽好きと話題を共有できなかったんじゃ。


M:まったくしてなかったですね。


そういうので寂しいと感じたことってないですか?


M:小3のときから千葉に定住してるんですが、それまではあまり特定の人と深く関わる期間が長くなかったから、慣れてるというか。他のことで一緒に盛り上がれれば音楽はいいかなって。あと、中1になってからセックス・ピストルズを聴いてパンクにハマって、中学3年間はずっとファッションから何からすべてパンクスでした。セックス・ピストルズ狂みたいな(笑)。


安全ピンつけたり。


M:学校指定のカバンに安全ピンいっぱいつけて(笑)。


ザ・スミスより先にセックス・ピストルズなんですね。パンクにハマったのはなぜ?


M:それがわかんないんですよね。全然思い出せない。新しめのパンクを聴いて、それから古いパンクにも触れたからだと思うんですけど...。反抗したかったのかもしれない(笑)。


反抗期(笑)。


M:親に対しての反抗期は全然ありませんでした。お父さんとは音楽の趣味も合うので、いまでも話しますし。


お父さんっておいくつですか?


M:46です。


僕の親父も46なんですけど、YouTubeで見つけた面白い音楽とかライヴ映像をメールで送ってきたりするんですよ。


M:うちの父もそれです。黙って送られてくる。これ見たか? とか。


そういうやり取りをしてるのはお父さんだけ?


M:お父さんだけですね。家族で音楽を聴いているのは私とお父さんくらいなので。下の妹2人もガリ勉だし、お母さんも聴かないです。


2人の妹さんとは音楽の話題を共有したりしない?


M:私はしようと努力してるんですけど、なかなか聴かないですね。小学生のときは、作った曲を歌わせてそれをカセットに録音したりしましたけど。


もしかしてmay.eさんのなかでは、音楽の話題を共有したいという思いはそんなに強くない。


M:いままでは話ができたら楽しいなって思えなかったけど、最近は思うようになりました。音楽をやってる人との関わりも増えてきて、自分と同じものを好きな人とも出会うので。だから共有できたほうが面白いとは思います。


その思いがライヴ活動を始めたキッカケのひとつだったりするんですかね。


M:ライヴを始めた理由はちょっと違ってて。今年(インタヴュー時は2013年)の6月後半くらい、一切ライヴはやらないと言っていた時期に、とあるレーベルのスタッフさんに誘われてお話をしたんです。私もブログでインタヴューとかをやったりして、才能あって一生懸命頑張ってる人をプッシュするのが好きだから、そのスタッフさんの話に共感できたし、私のやりたいことも尊重してくれて、だから良いなと思いました。でも、周りの友達がバンドをやりながら自分で流通もしていたり、あとTOKIO通信のライヴでサポートをしてくれたビーフさんとかもそうなんですけど、そういう人たちが何でも自分でやっていることを考えたりしたので、1ヶ月半くらい悩み続けて返事を出せなかったんです。もともと、何事においても自分でやりたいところがあるし、だから良い話ではあるけど、ライヴも含めて、いまは自分の力でやっていこうと。それでどう変わっていくのかを見ています。


それでライヴもやりはじめたわけですが、いまのところTOKIO通信も含めて2回ライヴをやってますよね。


M:1回目のライヴは、友人の代打で突然やることになったんですが、やってみたら「できるなあ」って思って。TOKIO通信のときも全然緊張しなかったんですよ。


ライヴをやった後の反響はありますか?


M:わかんないです。


わかんない?


M:なんて言うんですかね、"音楽で行くぞ私は!"という感じではないけども、行けるところまでは行きたいんですよ。ただ、そのためにはどうすればいいのかまだわからなくて。"聴いてください!" って感じにできないというか。他のみんなは"新曲できました拡散希望!"みたいに宣伝とか頑張ってるんですけど、私はそういうのやらないし。


やりたくないからやらない? それとも恥ずかしいからできない?


M:そのへんが自分でもちょっとわからないんです。作ってる作品がそんな大それたものではないという気持ちが強いのかな。


いやあ、それはないでしょう(笑)。良い作品ですもん。


M:ほんとですか?(笑)


ほんとほんと。


M:いやいやいやって思っちゃうんですよね。


照れなんですかね。may.eさんって表現欲求はあると思うんですよ。


M:うーん、すべてを出しきれていないと思ってるからかもしれませんね。今の環境も、受験生の妹2人がいる部屋で、録音も2人がいないときに、早く録音しなきゃという感じでこっそりしますし。防音でもないし、機材も揃ってないし。『私生活』だって雑音がすごいですから。


でもあのヒスノイズっぽい雑音が味になってると思いますよ。


M:私はキレイにしたいんですよ。


僕はあの雑音が、レコード・ショップに行って、コンディションBくらいのやつを試聴したときに聞こえる"サー"という音に近くて好きなんです。


M:アナログだったらいいですよそりゃあ(笑)。それはアナログの良さだって思っちゃいます。アナログっぽいと言えばぽいけど、自分はこれでいいのかなって反省しちゃいます。


may.eさんの作品を聴いている人のなかには、ヒスノイズみたい雑音とかも含めて好きな人が多そうじゃないですか。


M:それはこのあいだ言われました。『私生活』のフィジカル版を通販で買ってくれた人に発送すると、みんな感想をメールで送ってくれるんですよ。それを読んでみると、前のアルバムよりもクリアになって、ヒスノイズみたいなのが魅力だと思ってたんですけど、なくなったほうも良かったみたいな。あとはノイズなくなりましたねとか。全然あると思うけどなって(笑)。


ハハハ(笑)。僕も雑音がなくなったとは思わないですけどね。でも『私生活』は、『Mattiola』と比べてサウンドがハッキリしている。


M:それはたぶん心境的なものだと思います。



なるほど。『Mattiola』は英語、『私生活』は日本語で歌詞を書いてるじゃないですか。それも心境の変化が関係しているのかなって、今の話を聞いて思いました。『私生活』のほうがポジティヴですよね。


M:これまではずっと鬱々とした生活を送ってて、いろいろあったり暗い感じだったんですけど、それは『Mattiola』にも表れていると思います。でも、内容的には前向きにならなきゃという気持ちで作ったんですよ。『私生活』と比べたら暗いけど、作った当時の自分にしてみたら『Mattiola』も明るいアルバムです。なんでタイトルを『私生活』にしたかというと、過去の生活とか昔のトラウマをよく思い出して、また同じことを繰り返しそうだなと思うときと、今すっごい幸せだなという気持ちと、将来について考えることがすべて詰まっているからなんですよ。私はいま、もうすぐ大学を卒業する立場だし、これからまた環境も変わるしで、そういった過去/現在/未来という意味での『私生活』なんです。過去のこともポジティヴにとらえて、あれがあったからこうなんだなっていう気持ちが今はすごく強くて。将来についてすごく不安になっても、自分のことのように親身になって支えてくれる人もいるし、だから今はすごくポジティヴなんですよ。そんな状態が『私生活』に表れてるのかもしれません。


それは歌詞にも出てますか。


M:出てますね。


例えば「おちた生活」とかは?


M:「おちた生活」は"今"って感じです。例えば、やらなきゃいけないことがあっても、それをほったらかして昼間に起きて、ダラダラご飯食べて、それがなんかいいなあっていう。何て言うんですかね、囲った今、"部分"みたいな。この状態がずっと続けばいいという本当の希望ではないです。説明するのが難しいんですけど。


フィッシュマンズみたいですね。フィッシュマンズのアルバムに『空中キャンプ』というのがあるんですけど、実を言うと「おちた生活」を初めて聴いたときに想起したのが『空中キャンプ』なんですよ。このアルバムはハイでもなければロウでもない、その中間のダラダラとした感じを歌ってると僕は思ってて、だから「おちた生活」は『空中キャンプ』に近いと思ったんです。


M:ダラダラする時間が続かないというのはわかるじゃないですか。でも、やることがあっても、昼間にテレビ観たりゲームしてるときに「あー幸せ」っていう感じですね。今の私にとって幸せを感じる瞬間は、恋人と洗濯物を干さなきゃねみたいなことをしゃべったり、あと10分したら起きようと言ってて2時間後に起きるとかなんですよ。それがそのまま「おちた生活」には反映されてます。


曲名のインスピレーション源ってありますか?


M:あまり考えてないです。


歌詞を書き上げた後にタイトルをつけたり、タイトルありきで歌詞を書いていく人など様々なタイプの人がいるけど、may.eさんはどんなタイプですか?


M:ギターを適当に弾いて、それにあわせて歌ってるとちょこちょこパーツとなる歌詞が出てくるので、それをノートに書いていきます。私あんまり歌詞を練ってないんですよ。タイトルは曲を作ってる途中でつけるときもあるし、完成してからつけるときもあります。


歌詞を書き溜めたりもしない。


M:しないですね。歌詞がついたメロディーがパーツとしてあるだけです。


だから『私生活』は散文詩的なんですかね。


M:そうかもしれないですね。でも『私生活』には、『Mattiola』を出してから作り溜めておいた曲を入れてます。そういうストックから曲を引っ張ってきて、練り直したり。だから新鮮というか、まさにいま思ってることばかりです。


英語と日本語でそれぞれ曲の作り方は違いますか?


M:歌詞の書き方はそんなに違いはないです。英語の曲を作るときは、頭の中で歌いたいことが先に決まっていて、それを英訳していきます。


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日本語の『私生活』は、語感の良さなどが荒井由美に通じると思いました。


M:それはよく言われます。


歌詞を書くうえでの影響源とかは?


M:ないですね。本当にないです。


本とかも読まない。


M:そんなには読まないですね。昔から気に入ったものを繰り返し読むタイプで、小学生のときはミヒャエル・エンデの『はてしない物語』っていう本をずっと読んでました。でも小5のときは、『はてしない物語』を読むのをやめて、サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』を読み始めたり。でも、それが歌詞に影響を与えているとは思いません。


好きな作家や詩人は?


M:詩人だったら宮沢賢治です。比喩が多くて、パッと見では意味が伝わらないけど、そういうところが好きですね。今日このインタヴュー場所に来るまで、歌詞についていろいろ考えてみたんですよ。このあいだ『象の小規模なラジオ』という番組に出させてもらったときに、日本の女性シンガーソングライターって、あなたが好きだとか、そういうのを包み隠さず歌っていて、そういうのを聴くと小っ恥ずかしいみたいなことを言われたけど、確かにそう歌う人が多いなと。荒井由美もそういうところがあるじゃないですか。だけど私は、言葉で損なわれる雰囲気ってあると思うんですよ。だから雰囲気重視というか、情景をさらに感じさせるというか...。


印象主義?


M:そう。だから『Mattiola』の歌詞は英語だったりします。自分の中で決まったイメージはあるけど、聴いてくれた人がどう思うかはそれぞれあっていいと思いますし。たぶん雰囲気を言葉にしたかったんですけど、それだと日本語では直接的すぎるし、じゃあ英語にするかっていう。でも、英語で歌ってみたら、今度は日本語を顧みるようになったんです。そうしたら、日本語でどこまで情景を思い浮かび上がらせることができるか、ということに挑戦したくなって。それが今のところのテーマとしてあるし、これからも追求していきたいです。


"雰囲気重視"っていう言葉が出ましたけど、『私生活』の歌詞が持つ語感の良

さって、言葉そのものの響きであったり雰囲気を重視してるからかも。may.eさんが歌ってるときはもちろんなんだけど、歌詞カードを音読しながら追っていくと、自分の口から歌詞を発してそのまま耳に入ってくる響きがすごく気持ち良い。


M:今その話を聞いて、「そうかあ」と思えて嬉しいです。日本人て、雰囲気重視なところがあると思うんですよ。例えば西洋のお屋敷は装飾がすごい派手ですけど、日本人は畳が敷かれただけのまっさらな部屋に、抄物がひとつあるくらいの部屋が好きで落ち着くじゃないですか。


"もの派(60年代末から70年代半ばまで続いた日本の現代美術の潮流)"みたいですね。


M:たぶんそれと一緒なんだと思います。包み隠さず本音をワーって言ってるほうが分かりやすくていいのかも知れないけど、私はそうじゃないかな。


例えば、J-POPと呼ばれているラヴ・ソングには、「会いたい」とか「悲しい」という気持ちを直接的に表現したものが多いけど、そういう歌に興味は持てないですか?


M:好きじゃないですね。興味も持てないです。


でもパンクの歌詞って直接的な表現も多いじゃない。


M:日本語のパンクは聴かないですし。


ああ、なるほど(笑)。


M:いろんな人にどうやって歌詞を作るのとか、なんで言葉が思い浮かぶのか訊かれるんですけど、自分でもわかんないんですよ。曲を作ってると歌詞もほぼ同時にできるので。本当に考えてないです。自然に出てくる。


天才肌なんですね(笑)。机に向かって一生懸命うんうん言いながら歌詞を考える人も多いですから。


M:いやあ、天才肌というか...。良いメロディーができたから、これに合う歌詞を考えようみたいなことはないですけどね。一緒に出てくるので。一緒じゃないと、言葉だけが浮いちゃう気がするし。一緒に出てくるからこそ違和感がない。


コンセプトをがっちり固めて、テーマも決めてから作品を作るということもしない?


M:作品ごとにテーマはあります。『Mattiola』は、鬱々としていたところから抜け出そうという気持ちを表現しているし、アルバムの流れもひとつの物語になってます。『私生活』は過去/現在/未来という意味でのまとまり、テーマがあります。わりと自分のことを歌ってますし、意味のない歌ではないです。


歌には意味が必要だと思うタイプですか?


M:例えばラーメン食べたいとか、適当で意味のない歌も作りたいですけど、意味があるほうがスッキリします。誰かに聴かせたいというよりも、自分の中にあるものを消化するために歌を作ってるし。


セラピーみたいもの? 自分を知るために音楽を作って、それで新しい自分を見つけていくような。


M:セラピーなのかなあ...。深層心理的にはそうなのかもしれないけど、私にとっては日記を書くのと同じなんですよ。溜まってるものを出したいだけなので、深くは考えてないですね。ただ、幼稚園から小学校3年生まで転校が多くて、自分のことがあまりわからなかったというのはあります。どういう人間で、どういうことを考えて、何が得意で何ができるのかわからない。そんな気持ちがハッキリあったから絵を描いたり、物を作ったり、小説を書いたり、いろいろして。音楽もそのうちのひとつかもしれません。


【筆者注】一時販売を止めていた『私生活』のフィジカル版ですが、現在は通販の受付を再開したそうです。アートワークも凝っているので、ぜひ手に取ってみてください。詳しくはmay.eさんのタンブラーをチェック!


【編注】以下の2枚のアルバムは、2014年1月8日現在どちらもフリー・ダウンロード可能となっています。『Mattiola』はこちら、『私生活』はこちらです。よろしければ...!

2014年1月

取材、文/近藤真弥


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メイ・イー
『Mattiola』
(Self-released)

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メイ・イー
『私生活』
(Self-released)

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