November 2013アーカイブ

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2012_07_roses.jpgフォトグラファーとして、ライターとしておなじみ久保憲司さんと、クッキーシーン編集長であるぼくの共著である標題の書籍が、2012年7月6日に発売されました。

基本的にザ・ストーン・ローゼズのファースト・アルバム『The Stone Roses』および、彼らという存在を「読み解く」一助となれば...という企画意図に基づいて制作されたものです。中核をなす部分は、クボケンさんとぼくによる、いわゆる「解説」文やコラムですが、クボケンさんによる写真など、それ以外の部分も激しく充実しています。ある意味、ムック的な作りになっているというか。

シングル「Elephant Stone」をプロデュースしたピーター・フックをはじめとして、電気グルーヴの石野卓球、コーネリアスこと小山田圭吾といったひとたちがローゼズについて語った記事も、ヒダカトオルとカジヒデキによる対談記事も収録。イアン・ブラウン、ジョン・スクワイア、マニ、レニという『The Stone Roses』~『Second Coming』期の黄金メンバー全員のインタヴューも、もちろん載ってます!

ちなみに、月刊誌時代のクッキーシーンでぼくとの対談記事を毎号掲載させていただいた、ロッキング・オン2代目編集長、増井修さんの特別寄稿もありますよー。

制作陣には現クッキーシーン編集部/スタッフの多くが参加しています。2012年4月から7月まで、このサイトの更新がレヴューを除き滞っていたのも、この本の制作に全力を傾けていたから...(ご迷惑おかけして、申し訳ありませんでした...)。

自分で言うのもなんですが、内容はばっちりというか、おもしろいと感じていただけるのでは...? 「オルタナティヴなロック」に興味のある方、必携! などと思っています。全国の書店、レコード店、アマゾンやHMVなどのウェブ・ショップで発売中。どうか、よろしくお願いします!

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音楽配信サイト、オトトイ傘下TV♭(フラット)で絶賛放送中、テレヴィジョン・クッキーシーン。最新のものから昔のものまで、時代を超えていい曲(いいミュージック・ヴィデオ)をがんがん紹介しています。


全10曲程度で合計35~55分くらい(昔のLP1枚分くらい)のセットリストが、基本「隔週」木曜日22時に更新され、時間枠いっぱいに何度もリピート・ストリーミング放送中!


初回放送時、最初にセットリストが一巡するくらいまで、今回のセレクター伊藤がツイッターの個人アカウントから軽く(?)曲紹介をおこなう予定ですが、もしなにか緊急の予定が入ってしまったらできないかも...。


11月28日(木)~12月11日(水)に放送される第38弾は、モンティ・パイソン再結成を記念して「パロディーという『表現』」をテーマにお送りします。(たぶん)笑えるものから、そうじゃないものまで、お楽しみいただければさいわいです!


放送日時は以下のとおり。


11月28日(木) 22:00-24:00 ※初回放送

11月29日(金) 18:00-20:00 ※再放送(以下同)

11月30日(土) 20:00-22:00

12月1日(日) 22:00-24:00

12月2日(月) 13:00-16:00

12月3日(火) 16:00-18:00

12月4日(水) 9:00-11:00


12月5日(木) 22:00-24:00

12月6日(金) 22:00-24:00

12月7日(土) 20:00-22:00

12月8日(日) 22:00-24:00

12月9日(月) 13:00-16:00

12月10日(火) 16:00-18:00

12月11日(水) 9:00-11:00


なお、第39弾の初回放送は12月12日(木)22時スタート予定。


よろしければ、是非!


2013年11月27日20時23分(HI)

2013年11月25日

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2013年11月25日更新分レヴューです。

【合評】CUT COPY『Free Your Mind』
2013年11月25日 更新
平賀さち枝「ギフト / いつもふたりで」
2013年11月25日 更新
GARGLE & BOSQUES DE MI MENTE『Absence』
2013年11月25日 更新

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今回は吉田峻さんから投稿をいただきました。

ライヴ評というよりは、記事タイトルにもあるように"衣装"について多く語っていますが、なかなか面白い着眼点だと思います。


(近藤真弥)



なお、このコーナーでは、常時みなさまからの投稿を受けつけています。ただし、投稿に関するルールがいくつかあるので、それをふまえたうえで投稿していただけたらと思います。以下がそのルールになります。


・文字数は最低でも1000字以上。


・原稿の内容は、音楽に関することを主題にお願いします。ただ、主題と文脈的に繋げられるなら、アニメ、映画、小説、哲学など、他要素を混ぜても問題ありません。


・掲載する際には、投稿されてから10日以内に編集部のほうから連絡させていただきます。連絡がない場合は、申し訳ないのですがボツということになります。


・送っていただいた原稿の表記については、クッキーシーンにおける表記統一の決まりに合わせるため、編集部側で変える こともあります。それらがあまりに大量になったり、それによって文章のトーンが変わってしまう場合など問題があると判断した場合も、編集部のほうから連絡 させていただきます。


音楽について語りたい欲求がある若者から、いまだ中二病が心に残っているせいで音楽にロマンを求めてしまう大人になりきれない大人まで、どんな方でも大歓迎です。FEEDBACKのところから投稿できます。よろしくお願いします!

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ポニーのヒサミツ.jpg

 休日に聴くレコードって言われたら、どんなものを思い浮かべるんだろう。暖かい日差し、ぽかぽかとした気温、ゆっくりと流れる時間に乗せて鳴るような、そんなレコードがいい。ポニーのヒサミツ『休日のレコード』は、そんな理想の休日の音を気ままに、ゆるやかに奏でてくれる。


 ポニーのヒサミツは、シャムキャッツの夏目知幸が参加する"夏目知幸とポテトたち"で活動をしており、2008年にソロ活動を始めた。2012年には「分相応」というCD-Rも発売している。今作『休日のレコード』は彼の中に根付いたカントリーの香ばしいにおいを感じる、極上のアコースティック・ポップだ。


 今作は歌もの9曲とインスト6曲の全15曲で構成されている。アルバム全体にのんきで気怠い空気が蔓延していて、アコースティック・ギターやバンジョー、マンドリンが印象的に用いられている。どの曲をとっても、別の世界に連れていってしまうような超越的なことを歌っているわけではなく、あくまで日常に根付いた感情に寄り添い奏でる。ありのままの生活をありのままの音で、決してきばらず、決して背伸びせず、今日のことをぼんやりと考えている、そんな曲たちが収録されている。


 コーラスとヴォーカルの柔らかな絡みが心地よい「続きを聞かせて」では、出会ったばかりの君が知りたいけど全然わからないから話の続きをどんどん聞いてしまうし、「明日は休み」は休みの前日に明日のことを考えていると、まだ休日でもないのにふわふわと浮かれてしまう時のようなのんびりとしたリズムとメロディーが特徴的。小気味よいリズムに身を任せたくなる「休日」は、やることがないけどとりあえず靴を履いて外に出てみたり、夜になって今日一日を思い出してみたらなんだか嬉しくなってしまうという、なんてことない平凡な休日を描いている。他にも、あこがれの君に話しかけたいけど勇気がなくて話しかけられない「あのこのゆくえ」など、自分の半径5メートル以内の世界が歌の中で広がる。


 ドラマみたいに特別なことが起きるわけでもない日常に、それでも嬉しくなってしまうのは、自分で小さな幸せを日々見つけているからなんじゃないか。それは決して大仰なものではなくて、外がカラッと晴れていることだとか、ジャケ買いしたレコードがすごくよかっただとか、そんなレベルのものだ。自分の欲求に沿ってやったことがもしくだらないことだとしても、自分にとって意味があったら、それは素晴らしい日常だ。


 ちょっとだけ嬉しいことが続いて、毎日が進む。『休日のレコード』は、そんなささやかな日々にのんびり気ままに寄り添ってくれるだろう。



(竹島絵奈)

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Logos『Cold Mission』.jpg

 ロゴスのデビュー・アルバム『Cold Mission』についてまず目がいくのは、アルバム・タイトルだろう。往年のダンス・ミュージック・ファンはお気づきだと思うが、ドラムンベースの発展に多大な貢献を果たしたユニット、4ヒーローの別名義と同じなのだ。実際アルバム・タイトルには、4ヒーローへ向けたオマージュが込められているそうだ。


 ロゴスはロンドンを拠点に活動するアーティスト。これまでに「Medicate」「Kowloon EP」といった作品を発表してベース・ミュージック・シーンに受け入れられたものの、決して多作というわけではなく、正直目立つ存在ではなかった。それにしても大層な名前を掲げたものだ。そもそも"ロゴス"は、古典ギリシャ語で"理論" "思想" "意味"など、様々な含意を持つ言葉。ストア哲学や論理学をかじった者ならよく見かけたのではと思う。


 そんな言葉をアーティスト名にしたせい、かは知らないが、本作の音楽性は実に多彩である。ざっと思いつくだけでも、グライム、ドローン、インダストリアル、テクノ、ジャングルなどなど。そして、これらの要素が撹拌され生まれたのは、《Night Slugs》や《Fade To Mind》周辺のサウンドに通じるメタリックで硬質なベース・ミュージックだ。


 とはいえ、それらのサウンドと比較すれば、本作はいささか急進的に聞こえる。例えば《Night Slugs》からリリースされたジャム・シティーの『Classical Curves』は、ありえないタイミングで音が鳴る実験的ビートを打ち出していたが、同時にビートの反復性もかろうじて維持されており、ゆえに没入できる分かりやすさもあった。しかし本作のビートはお世辞にも聴き手に優しいとは言えない。むしろ聴き手にどこでリズムを取るのか選ばせる、言ってみれば能動性と想像力に依拠している。


 だが、そこが本作の面白い点なのだ。オープニング曲の「Ex 101」を例にしてみよう。この曲はチープなシンセ・サウンドで幕を開けるが、突如キックが鳴り響き、かと思えばリムショットの連打が交わるなど、とても忙しない曲。一定の間隔で刻まれるのはざらついたハイハットのみで、ほとんどの音はランダムに現れては消えるという有りさま。これではさすがに踊れないと思うところだが、注意深く聴きいってみると、確かに踊れるリズムを見いだせる。そういった意味でこの曲は、ブライアン・イーノが提唱したアンビエント・ミュージックの定義をベース・ミュージックの文脈で解釈している。


 こうした「Ex 101」のような曲で本作は占められ、それゆえ『Cold Mission』は聴き手の解釈、もっと言えば誤読を促す内容になっている。そのような作品から1曲でもダンスフロアでプレイされたらどうなるだろう。それぞれ自分のダンスを踊りはじめ、多様性あふれる新たな共有の形、普遍性、一般性が現れるかもしれない。様々な価値観、様々な人種が集いひとつの熱狂を生み出す。そんな可能性に本作は手を伸ばしている。


 ちなみに本作は、ロゴスいわく「海賊放送で流れていたグライムを懐かしむ気持ち」がコンセプトだそうだ。ダフト・パンクが『Random Access Memories』で70年代のソウルやディスコへの愛情を示せば、カット・コピーは『Free Your Mind』でセカンド・サマー・オブ・ラヴに対する憧憬を鳴らすなど、いわば過去を用いて未来を切り開こうとする動きが多いなか、ロゴスも同様の道を選んだということか。もしかすると、看過できないほどにノスタルジックの波は広がっているのかもしれない。もちろんそれをどう捉えるかはあなた次第だが、筆者はもう少し深く考えてみようと思う。



(近藤真弥)

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bed.jpg

 不安や孤独で一杯だった幼い頃の僕に、成長した現在の僕が手を貸してそっと包み込む。「大丈夫だよ、お前はきっとなんとかやっていけるから」。現在の僕は幼い僕にそう呼びかける。


 京都、大阪在住、オルタナティヴ・ギター・ロック・バンドbedの新作を聴いてそんなイメージが浮かんだ。ファースト・アルバムを名古屋の《iscollagecollective》から発表し、2011年の7インチを同じく名古屋の《STIFF SLACK》からリリースしていることや、LOSTAGEやOGRE YOU ASSHOLE、bloodthirsty butchersらとの交流から、ある程度彼らの音楽性は想像できるかもしれない。ゆらゆら繰り返されるギター・リフは心地よいゆりかごのようで、芯には熱がみなぎっている。


 粒ぞろいの曲が並ぶこのレコードをかけて縁側に寝転ぶ。時間の流れが変わる。例えば5曲目「ピリオド」のコーラスでなんだか泣きそうになってしまう。子どもの頃、親が共働きで、不定期に祖父母の家に預けられ、友達もろくにおらず、一人で蝉のぬけがらを集めていた夏の日を想い出す。続く6曲目「言い訳」になぜかほっこりする。架空の二人が挨拶をかけ合うような不思議な歌詞。


 Bedの歌は我々を派手に鼓舞したりはしない。その代わり、忘れていた「怯えた自分」を見つける手助けをする。彼のあやし方を教えてくれる。後悔も、それを打ち消すために口にした言い訳も含めて、過去から現在まで一貫して自分は自分。そこからやっていく、間違いを一つ一つ訂正していくしかない。彼らの音楽を聴いていると、そう語り合っている気になってくる。


 話は少し変わる。bedのインタヴュー、レヴュー等をまとめたメンバー公認の電子書籍が発行されており、そのなかでタワーレコード京都店の堀田慎平はこう書いている。「今作では派手な展開やアレンジがあるわけではないし、シャウトも控えめ。言うなれば常に平熱で続いていくアルバムだ。(中略)人は平熱のときが一番心地良いものだ。高熱にうなされてばかりではいられない」。


 全くその通りだし、私はこのレヴューを読んで、躁うつ病への精神療法を思い出した。例えば激しいハード・ロックを聴くのが楽しいのと同じように、躁状態の人が徹夜で仕事をしたりクラブ通いをするのは病みつきになるのかもしれない。躁うつ病の人は少し気分がハイ(躁)な状態を正常だと考える傾向がある。だから正常の状態を調子が悪いと勘違いして、「自分はうつではないか」と精神科を受診することがある。まさに平熱の心地よさに慣れる必要があるのだ。最終曲「僕ら」でbedはこう歌う。《僕らは僕らでやってる それなりに楽しくやってる》。そういうことなのだ。



(森豊和)

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汚染水.jpg

 「やっぱ自分の踊り方で踊ればいいんだよ」。マシンガン・ラップに切れ味のいいビート、最高に踊れるファンク・チューンで、私は何度リピートしたか分からない。


 彼の思想や今までの経歴とかはどうでもいい。現在の曽我部恵一は飛ばしている。アルバム『超越的漫画』からわずか1ヶ月のインターバルで突如リリースされた本7インチは、可愛らしいジャケットに踊れるビート、言ってみればそれだけ、そしてその即効性はポップ・アート、ポップ・ミュージックが持つ最大の武器だ。ずぶずぶしたダブに、一聴、意味のない対語の羅列のようなラップは、我々のハート(心臓)を的確に打ち、ビート(鼓動)を加速させる。


 B面が小沢健二「痛快ウキウキ通り」のカヴァーというのもたまらない。リヴァーブをかけた懐古的なガレージ・ファンク仕様のサウンドは、この曲がヒットした90年代がもう帰ってこない事実を我々に突きつける。モノクロ映画、あるいはドラマの回想シーンのよう。たまらなくメロウでせつない気持ちにさせる。


 A面に話をもどせば、小気味いい言葉の乱舞のなか、汚染水という言葉は巧妙に処理され耳に残らない。私は《君の汚染水を》というサビの歌詞を「君のセンスいいよ」と空耳したくらいで(笑)、サウンドそのものが脳に突き刺さる。汚染水とはこの曲を聴いている君のことで、曽我部はそれを受け入れると歌っているが、別に歌詞を聴き取らなくとも、曲全体のフィーリングとして伝わってくる。攻撃的でシニカルで、しかしどうしようもなくラヴ・ソングだ。ほとんど誰も賛同してくれないだろうけど別にいい。OTOTOYのインタヴューで曽我部自身もこう語っている。「たとえば、《与党も野党も政治家も芸術家も被害者も加害者も部外者もバカばっかり》と俺が歌ったときに、みんながその通りだと思わなくたって、俺はぜんぜんいいんだ」。


 最後に一つ付け加える。ミュージック・マガジン2013年11月号のインタヴューで、曽我部はじゃがたらのヴォーカリスト江戸アケミについて言及している。彼の台詞が書かれた、三軒茶屋のレコード店フジヤマの看板を最近よく見に行っていたという。冒頭に書いた台詞がそれで、そして全てだ。



(森豊和)

2013年11月

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  • 岩崎愛

    やっぱり、シンガーというか、ひとりでやってる人が好きですね

2013年11月18日

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2013年11月18日更新分レヴューです。

ARCADE FIRE『Reflektor』
2013年11月18日 更新
TEMPLES「Shelter Song EP」
2013年11月18日 更新
工藤鴎芽『Blur & Fudge』
2013年11月18日 更新
UNISON SQUARE GARDEN「桜のあと(all quartets lead to the?)」
2013年11月18日 更新
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