REGA『SOLT&PLUM』(Sophori Field Company)

|

rega.jpg  「言い方悪いんですけど、ちょいダサいみたいな感じだったんですよね、前作は。そういうのを今回はカットして、あとメンバー間のコミュニケーションが密になった分、(曲や演奏が)男同士の会話みたいになって、カッコの付け方が前とは変わりました」(Ba. 青木昭信)

 東京を中心に活動する4人組インスト・ロック・バンド、レガ(rega)。傑作アルバム『Lyrics』を経て1年8ヶ月振りに彼らが発表した待望の新作は、そう、前作までのレガとは大きく変わったのだ。スポンジのように新しい要素をグングン吸収しながら発展し続ける彼らの魅力が詰まっている1枚。絶妙かつ巧妙なアレンジに磨きがかかり、浮遊するギターがますますかっこいい。

  「今回も基本、レコーディングは一発録りなんですが、一曲だけクリック使った曲('cobweb')があるんですよ。エンジニアさんが提案してくれてやってみたら、新たな発見がありました。あと今回はギターを重ねたりもしましたね」(Dr. 三宅隆文)

 そういった前作との違いもありつつ、やはり、もっと内面的な変化が今作には大きく影響しているようだ。

  「前作の時はがむしゃらだったんですね。(Gu. 四本)晶がバンドに入ったばっかりで...。多分、晶が一番しんどかったと思うんですけど、それまでのレガに対するイメージもあって、これからどうすべきか? っていうところで凄く考えて。そこから1年8ヶ月晶と一緒にいて、彼自身がレガでやるべき事、やりたい事が明確になってきて、それを彼以外の3人が受けて話し合うことで、今回は作品にしていきました。バンドの中での人間関係を築き上げてきたことが今回のアルバムに大きな変化をもたらしてますね」(青木)

 そんな綿密なコミュニケーションから生まれた今作。アルバム・タイトルはどこから? SALTじゃなくSOLTなのは何故?

  「直訳すると、良い塩梅の、塩梅。今回は前回よりも足下が固まってきたので、良いバランスでやりたいっていう思いがあって、そう考え出したらアルバムということを意識した作品を作れるぐらい余裕が出来て、結果良い塩梅で作れたんです。その、塩梅っていう日本語から『SOLT&PLUM』になったんですが、そのソルの綴りを変えて、太陽のSOLにしてます。これは、毎日の生活が基盤になって、その生命力みたいなものの中で、毎日良いものを良いバランスで選んでいきたいっていう気持ちから、ですね」(青木)

 彼らの作風はパンク・マインドを抱えつつ、構築的なソングライティングと圧倒的なインストゥルメンタル・スキルでクラブ・ミュージックやフュージョン、そしてロックと向き合った、耳触りの全く新しいサウンドであり、それは幾多の試行錯誤や熟成期間があってこそのもの。ライブ感溢れるサウンドの中、彼らはしなやかに、かつ軽やかに躍動する。
「次の作品は、また違った風になると思う。もっと何か踏み込みたい。踏み込むっていうか...素直にやればそうなると思う」(Gu. 井出竜二)
 

  今後もさらなる発展が期待出来そうだ。

(粂田直子)

retweet