JUNIOR HIGH『Junior High』(Tapete)

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JUNIOR HIGH.jpg エレクトロ・ポップの優等生的なユニットが、《Tapete》より1stフル・アルバムをリリース。同じく優等生的なジェイムス・ユールのように、ラップトップとアコースティック・ギターを駆使するモダンさはない。彼らは、80年代のファンキーなテイストに強く影響を受けていることを公言し、プラスチッキーなサングラスをかけてみたり、アーバンでカラフルなシンセを二人で鳴らしてみたり、「Fly Away」と囁いてみたり、子供に「イエー!」と言わせてみたり、そう思えば複雑な構成をさらっと用いてみたりと、好奇心をくすぐるなにやら楽しげなユニットである。

 そもそも本盤は、「鏡の前で踊る13歳の自分達に捧げた楽曲」が詰め込まれたアルバムであるそうで、当時カセットで聴いていたと言うザ・ポインター・シスターズ、ホイットニー・ヒューストン、映画『セント・エルモス・ファイアー』のサントラ(デイヴィッド・フォスター作曲)、プリンス(1曲目のヘンテコさは、確かにプリンス風だ)などのアーティストへのリスペクトなしには語れない作品である。USインディーらしいダンサブルなグルーヴ感も残しつつ、アルバムを司るのは80年代のファンキーなそれである。

 ベルの音色や深いエフェクトをかけたドラムがドラマチックな「My Number One」は、ロイ・オービソンの楽曲から、長いシンセのソロと独特なリズム感が印象的な「Shufflin' The Cards」はスティーリー・ダンから(元ネタは『Can't Buy A Thrill』内の「Reelin' In The Years」であろう。ベース・ラインがそのまんま!)、そしてEPの1曲目を務めた「PSA」は、マイケル・ジャクソンからアイデアを拝借している。そういったネタバレをオフィシャルで嬉々として語りながらも、最後の一文に「ジュニア・ハイは正直者で、キャッチーなのだ!」と付け加えてしまうところから、人間的にも魅力ある二人組なのだろう、という好奇心をさらに掻き立てる。

 

(楓屋)

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