MIRRORRING『Foreign Body』(Kranky)

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MIRRORRING.jpg 4月下旬からの日本ツアーが待ち遠しいGrouperことLiz Harrisと、Sub Pop出身のTiny VipersことJesy Fortinoの、女性二人によるドローン・ユニットが1stアルバムをリリースした。共通点の多い似た者同士によるユニットであり、ソロ名義の二人が好きなリスナーなら、きっと愛聴できるアルバムになる。ギターによる人力アンビエントやドローンなどの音響系から、アコースティック・ギターを爪弾く楽曲まで制作している経験がそれぞれあり、本盤は彼女達の相違点が時に美しく溶け合い、時に主張し合う。まさしくユニットとしてのケミストリーが最大限に引き出された好盤である。

 深くぼやかした滝のようなレイヤーが幾重にも重ねられ、長い楽曲の中盤にさしかかるにつれて、ギターのか細いアルペジオがその水飛沫のように舞い上がる。ホール・リヴァーブをかけた二人のウィスパー・ボイスは幽玄でありながら存在感が明瞭で、ただただ催眠的な持続音が続くわけではない。またTiny Vipersのフォーキーなギターが、楽曲を音響系一辺倒へと流れて行くことを拒んでいて、「ドローンはちょっと...」という方にも聴き心地良く仕立てている。お互いのソング・ライティングが見事に調和した成果を見せつけられた。

 

(楓屋)

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