mfp『Mindful Beats Vol.2』(Day Tripper)

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Mindful Beats Vol2.jpg いま関西が面白い。例えば東京のインディー・シーンもUSインディーに影響される形で盛り上がりを見せているが、その東京とはちょっと違う雰囲気を、関西の音楽シーンからは感じる。

 筆者が気になるところでは、京都暮らしのYeYeにトリコ、それからザ・クリームズ。そのザ・クリームズのEPをリリースしたレーベル《Node》が今年の初めに開催したパーティーには、《Vol.4》を主宰するLimited TossとD.J. Fulltono、そしてザ・クリームズを率いるNaorockが一緒に出演するなど、興味深い繋がりもある。筆者は関西の音楽シーンについて詳しいわけではないが、ここ最近の関西から出てくる音楽が面白いものであることは自信を持って言える。そんな関西において、主宰者であるSeihoの『Mercury』をリリースし、一躍注目レーベルに躍り出た《Day Tripper》から、mfpによる『Mindful Beats Vol.2』がリリースされた。

 mfpは、ジャイルス・ピターソンが主宰する《Brownswood》のコンピレーション『Brownswood Electric 2』にも曲を提供した新進気鋭のビート・メイカーだが、本作ではヒップホップを下地にしながら、ハドソン・モホークラスティーに近いキラキラとしたスペーシーな音色を鳴らしている。ハドソン・モホークとラスティーに共通するのは、ストイックになりすぎない実験精神と、聴き手に驚きを提供しようとするサービス精神だが、このふたつが本作にも感じられる。そしてなにより、LAビート・ミュージックのようなグルーヴと時折見せるディープな雰囲気。これらが交わり生みだされる音楽は、フレッシュでハイな高揚感を聴き手にもたらしてくれる。さらに飛び道具だけではない"ハマる"タイプのトラックもあるなど、mfpの音楽的多様性が遺憾なく発揮された本作は、mfpをさらなる高みへ導いてくれるはずだ。

 

(近藤真弥)

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