THE STRANGE BOYS『Live Music』(Rough Trade)

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StrangeBoys.jpg  テキサス出身のバンド、ザ・ストレンジ・ボーイズにとって3枚目となるアルバム『Live Music』。このアルバムが本当に素晴らしいのだ。ガレージ・ロックやカントリーを上手く融合した音楽は、挑戦的かつ牧歌的。へなへなで力が抜けたヴォーカル、親しみやすいグッド・メロディーを鳴らすギター、曲に寄り添うようなリズム隊、これらが織りなす安定感に満ちたグルーヴも、彼らの高い演奏能力を証明している。おそらくこの演奏能力と一体感は、ライブでより真価を発揮するはずだ。

 そしてなにより耳を惹かれるのは、ライアン・サンボルの歌声だろう。アレックス・ターナーとボブ・ディランが合わさったようなヴォーカルは、憂いを帯びながらも、明日は明日の風が吹く的な味わい深い魅力を放っている。独特で個性的な歌声なのは間違いないし人を選ぶかもしれないが、酒で酔っぱらったかのように歌うライアンの姿が目に浮かび、思わずニンマリとしてしまう。

 しかし、本作を聴いていると、秋から冬に変化する季節の変わり目の風景が見えてくる。落ち葉が空を舞い、カップルはお互いを温め合う。それを辛辣に見つめる僕...。おっと、少しばかり僻みが入ってしまったが、とにかく、『Live Music』はそんな想像を掻き立てるゆったりとした時間が流れている。寒さが続く、これからの季節にピッタリなアルバムだ。

(近藤真弥)

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