ワイルドバード&ピースドラム w/ スケルトンズ solo (マット・ヘーラン) at 六本木 Superdeluxe 2011. 8. 3

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 ワイルドバード&ピースドラムという名の通り、ワイルドな男性ドラマーとヴォーカル&パーカッションを担当する美しい女性によるデュオ。途中で何度もスティックを飛ばしまくって落としてしまうワイルドバード(Wildbird a.k.a. Andreas)。エレクトロ音も混ぜながら一人何役もこなすピースドラム(Peacedrum a.k.a. Mariam)。ドラムと歌だけでない凄まじい音の共演を見せてくれた。


 エクスペリメンタルでありながらも不協和音にならず、見事に「音」として楽器を捉えている様は、まるでピアニストの絶対音感にも負けず劣らずの美しい響きになっていた。


 ATPに出たことがあるというのも頷けるダイナミックさは、どこかルインズやライトニング・ボルトをも彷彿とさせたが、ドラムセットとマイク以外は実に意外で個性的な楽器を使い、またきちんと曲として完成させているところが本当に面白い。


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 スケルトンズ(Skeletons)の方は、ソロと言えどバンドの曲を演奏してくれた。そのギターの上手いこと上手いこと。元々ソロ・プロジェクトとして始まったスケルトンズだけに、言うなれば次なるスティーヴ・マルクマスといった貫禄。圧倒された。特にお客さんを巻き込んで観客全員にやらせた拍手と足踏みを交互にやるというドラム・パフォーマンスで、会場は一気に一体となった。


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 この日は前座として日本人アーティストも登場。何故かワイルドバード&ピースドラムのドラムセットをそのまま使ってしまうドラムと管楽器による演奏。個人的にちょっと苦手なジャンルではあったが、即興なのか全て考え抜かれているのか、不思議なセッションだった。


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 話を戻すと、ワイルドバード&ピースドラムは歌とドラムのデュオと言われながらもその実態は全くもってシンプルなものではなかった。あらゆる楽器をあらゆる方法で演奏しながら、そのベースに歌とドラムがある。ただ美しいだけでもなく、ただアヴァンギャルドなだけでもない、個性派中の個性派。東日本大震災の影響で来日キャンセルするアーティストが多い中、スウェーデンからはるばる来てくれたこの2人を見逃したなら実にもったいない。


 会場には震災への募金箱が設置されているほか、通常のドリンク代を100円高くし、1杯ごとに100円が寄付されるという仕組みになっていた。もちろんレア・ヴァイナルからCDも販売。とても優しい気分になれるイヴェントだった。


(吉川裕里子)


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