ICEAGE 『New Brigade』(Escho / Tambourhinoceros) [reviews]

ICEAGE『New Brigade』.jpg  とんでもない新人がデンマークから出てきたので、ここに紹介しておこう。その名はアイスエイジ。屈指のノイズ・レーベルEschoと、デニッシュ・バンドOh No Onoのメンバー2人が運営するTambourhinocerosとの共同リリースとなるデビュー・アルバム『New Brigade』は、国内リリースからわずか数ヶ月でUS、UKへと飛び火した。USではブルックリンの名門《What's Your Rapture?》がディストリビュート、UKではNMEが10点中9点を付けている。

 久し振りに聴いたヴォーカルが隠れるほどの楽器の爆音に圧倒されながら、90年代のUSインディー・ハードコアを思い起こさせる超絶不協和音の轟音に包まれていく。実験音楽的要素ももちろん充分に兼ね備えており、ただのパンクと片付けてしまうのは勿体ない。とは言いながらも最高にパンク精神が詰まった作品であることは間違いのない事実だが。そして同時に、歌詞や歌にはほとんど意味をなさないのだろう、ここにメロディーはほぼ存在しない。仮にあったとしても、それを上手く歌うわけなどない人たちだ。

 以前ロックを完全否定したRadioheadがそのとき『Kid A』で「Ice Age Coming, Throw Me In The Fire」と歌ったのは嫌な偶然だ。氷河期ならぬロック・バンド、アイスエイジがこうして出てきてしまったのだから。そんな彼らは4人全員がまだ10代と非常に若いけれど、曲として、またアルバムとしての完成度の高さからするとそれを感じさせない実力を既に持っているようだ。これはコペンハーゲン、Junior SeniorやMew以来或いはそれをも超える逸材かもしれない。

(吉川裕里子)

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このページは、伊藤英嗣が2011年8月11日 07:51に書いたブログ記事です。

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