LOVE LOVE LOVE『KYOTOKYO』〜インドで修行?

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コントリビューター粂田直子さんが自ら(D.I.Y.で)おこなった、LOVE LOVE LOVEという邦楽のアーティストのインタヴューが届きました。


邦楽というある種の枠に捕われながらも、海外での経験が活かされている、そんな彼らの神髄に迫っています。


この原稿を読んで、彼らに少しでも興味を持っていただけたら嬉しい限りです!


(吉川裕里子)



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 クッキーシーンVOL.63(月刊誌だった2008年秋)の「普通に、いい」という特集にインタビュー掲載していた彼らだけど、1stフル・アルバムである今作は普通じゃない!! かなり、かっこいい!!


 そしてそれは、そもそもインド(!)に行ったことが始まり、らしい。


「そもそもメジャーデビューして、ミニ・アルバム2枚出して、シングルを出したんですけど、その後あんまりよく考えずにフル・アルバム出す計画のもとに曲作ったりしてて。でも、自分らの中で袋小路というか、バンドマンとしてどういうことをしたいのか、とかを考えてて、自分を見つめ直す為に一人っきりになって旅をしたらいいんじゃないかっていう話になって、で、インド行ったんですよ。3人一緒だと協力し合って日本にいるのと変わらないから、日をずらしてバラバラに行ったんです」(G、浦山恭介。以下U)


 インドに行ったことはないけど、なんだか凄そう...。


「刺激がやっぱり凄くて、(インドから)帰ってきてから一週間ぐらいで2~30曲作ったんですよ。そしたら、自分たちの素直な気持ちというか、こういうものが書きたいっていうストレートな気持ちで作れたので、早くそれを音源化したいってなって、そのままレコーディング入ったんです。演奏も自分らだけでやったし、アレンジ、レコーディングも極力自分らだけでやろう、と。自分らだけでやる為にはどこでやろう? ってことで、プリプロを滋賀で(彼らは滋賀県立大のサークルにてバンド結成)、レコーディングも自分らが活動していた京都でやったんです。そういう意味で、巡り巡って元に戻ったって訳じゃないですけど、ある意味シンプルになったし、2枚目(今作は2枚組で、1枚目は新曲、2枚目にはインディ時代の曲が収録されている)に入ってるインディの最初の頃とニュアンスがずれてない新曲たちが出来てきたんですよね」(U)


 インディ時代の曲を何回も何回も聴いていた私は、このアルバムを最初に聴いた時、変わった!、と思った。だからこの浦山氏の発言は意外だったんだけど、マインド的な部分が大きいのかも知れない。クラシカルなバンド編成で鳴らす個性的なリフや音色、クールなビート、表情豊かなアンサンブル、そんな知性を持ったサウンドは、インディ時代と同じフィーリングを持ちつつ、進化したものなんだろう。


 タイトルの、KYOTOKYO(キョートゥキョー)とは?


「自分たちの原点、バンドとしてもだし、人としての原点を探りにインドに行って、その後活動してきた京都でレコーディングして...。新たに僕らの、今の僕らですよ、っていう名刺代わりとして全国に届けたいな、と。TOKYOってなってるんですけど、東京っていうのは象徴で、日本全国に広げたいっていう思いで、そのタイトルなんです。」(U)


 自らのルーツを探りながらサウンドを再構築することで、バンド自身の本質へと肉薄。山あり谷ありの道中で出会ったあれこれに多少惑わされつつ遠回りしながらも、彼らは確実に歩を進めてきたと思う。


 殆どの曲の作詞作曲を手掛ける、寺井孝太。今作を手掛ける前に彼が考えていた事とは?


「知らない人と触れあった時に人との繋がりを大事にしたいって気持ちとか、今まで教科書でしか見たことのないインドっていう土地で、貧富の差がまだまだあるのとか見て、自分で目で見ていくことって大事やな、とか、そういうインドの旅で感じたことを歌にしたいって思ったのと、あと、海外に行ったら、自分が日本人であることを凄く意識させられて...。周りに日本人いないし、向こう(インド)のことはあっちの人が(僕より)遥かによく知ってるから、バカにされる時もあるわけですよ。親切にしてくれた人がいて付いて行ったら、お金を要求されたり...(苦笑)。そんな中、自分が日本人であることを猛烈に主張したかったんですね。それで、和をかんじさせるメロディとかを盛り込んでいきたいって思ってましたね。あと、補足として、自由にやろうとは思ってました。今までずっと曲作ってきて、良い作品って方法論では語れないってことがわかってきて。自由な発想、自由な視点で書いて、結果、多くの人が聴いてくれたら良いなっていうスタンスに変わりましたね」(Vo/B、寺井孝太)


 全編に漲る絶妙なテンションの高さと、多彩というよりは曲ごとに異なる表情の豊かさ。音の交差点で井戸端会議するとこんな風になるのかも知れない。若さゆえのピュアネス、もしくはセンチメンタルでナイーヴな感性が彼らの作品には備わっている。が、なにより自分たち流の音楽を作ろうとするワクワク感が詰まってるところ、ここが良い。もっともっと!!


(粂田直子)


LOVE LOVE LOVE official HP


LOVE LOVE LOVE / サイダー(Dancing version) 【MUSIC VIDEO ver,】


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