SS

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FLYING LOTUS『Cosmogramma』
DEERHUNTER『Halcyon Digest』
TERROR DANJAH『Undeniable』*画像
EMERALDS『Does It Look Like I'M Here』
WARPAINT『The fool』
MASSIVE ATTACK『Heligoland』
BLONDE REDHEAD『Sparkles』
FOUR TET『There Is Love In You』
やけのはら『This Night Is Still Young』
NEIL YOUNG『Le Noise』






 去年は年始は就活でバタバタしたり、年末は修論に追い込まれていたりと個人的に慌ただしい一年だった。しかし、音楽面では既に巷で言われているように大変充実した年であった。例年以上にCDに金をつぎ込んだが、貧乏学生という身の上、聞き逃したり手を出せなかった力作・傑作も数多い(スフィアン、ビーチ・ハウスごめん...)。しかしながら、一応自分がしっかり聞き込んだものから上記の10枚を選出した。

 ベスト1位は、既存の様々な音楽を切り貼りして自分だけの音楽を創作する、という今私達が取らなければならない方法ですばらしい作品を生み出したフライング・ロータスに送りたい。ジャズ、エレクトロニカ、ヒップホップ、トム・ヨークの声、卓球のボールが弾む音...等、様々な音という音をつなぎ合わせた異形のアルバムだ。2位であるディアハンターの新作はシューゲイズ的なギターサウンドは随分後退したが、そのおかげで彼らの持つポップ・センスの高さがくっきりと表れたと思う。「Helicopter」のまどろみつつ優しく包まれるような感覚が好きだったが、先日の4AD Nightで演奏された同曲はまるでヘリコプターのローターが突っ込んでくるような鬼気迫る凄味を帯びていて心底圧倒されてしまった。今後が本当に楽しみなバンドである。

 テラー・デンジャは自分に改めてグライムとダブ・ステップの面白さを教えてくれた。挑発的なサウンドが多いが、その中にメランコリックな10曲目があったりと聞いていてもなかなか飽きない構成になっている。ウォーペイントは耽美的で漆黒なバンドサウンドの中、ヴォーカルの高く透き通った声が響くのがとても希望を感じさせてくれる。今一番ライブが見たいバンドだ。

 ブロンド・レッドヘッドをきちんと聞き始めたのは実は本作からであるが、その深淵な雰囲気からジ・エックスエックスを想像させられた。ウォーペイントを聞いた今だと、その両バンドの中間に位置する音を出していると思う。こちらも4AD Nightで見たが、CDよりもライブ映えするように手を加えられており、ステージの照明やヴォーカルの妖艶さもあってか演劇を見ているかのような心地であった。

 そのほかニール・ヤングやマッシヴ・アタックも力作を出してくれたし、やけのはらのデビュー・アルバムは、あの暑苦しい夏を快適に乗り切る大きな手助けになった。今年もディアフーフ、アクロン・ファミリー、ジェイムス・ブレイクの新作となかなか好調な出だしを切っているので、リスナーとして充実な1年になることを期待したい。

(SS)

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