近藤真弥

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MAGNETIC MAN『Magnetic Man』*画像
ねごと『Hello! "Z"』
七尾旅人『Billion Voices』
石野卓球『Cruise』
KYLIE MINOGUE『Aphrodite』
SASCHA DIVE『Restless Nights』
SUPERPITCHER『Kilimanjaro』
HURTS『Happiness』
POLOCK『Getting Down From The Trees』
BLACK MILK『Album Of The Year』






 読者の皆様、新年明けましておめでとうございます。今年もクラブやライヴで見かけたら声を掛けてください。宜しくお願いします。さて、Private Top 10s of 2010だけど、選ぶのにすごい苦労した。だから僕なりに、印象的なエピソードがあるアルバムをピックアップしてみました。特に印象的なのは、「最高!」と言ったら周りの友人たちから失笑されたカイリー・ミノーグ『Aphrodite』。聴かず嫌いをせずに聴いてほしい。カイリーの力強い母性が宿った歌声は、マドンナを凌駕する。久々の来日公演が決まったときもそりゃあテンションが上がった。それと、2010年はどんなものでも「いい音楽」として音楽を聴いていた(まあ、普段からそうなんだけど、「より強く」という意味で)。リストにあるアルバムはもちろんのこと、神聖かまってちゃんでさえ「日本のロック」という感覚では聴いていなかった。でもそれは、決して「洋楽被れ」と言われるような音楽が増えてしまったというわけではない。岡本太郎の「自分らしくある必要はない。むしろ「人間らしく」生きる道を考えてほしい」じゃないけど、リスナーも変に「洋楽」「邦楽」と意識して聴かなくなり始めたということかも知れません。
 
 そして、個人的に2010年はダブステップの年でした。ダブステップはかなり順応性が高くて面白い音楽だし、それを決定的にしてくれたのが『Magnetic Man』(選ばなかったけど、スクリームのセカンドもそうです)。そして、バレアリックでもある。僕はバレアリックを「自由で順応性が高いもの」という意味合いで使うことが多い。まあ、一般的には「イビサ発祥の夕日が似合うロマンティックなダンス・ミュージック」ということかも知れない。でも、88年当時はアシッド・ハウスだって「バレアリック」だったし、ボム・ザ・ベース「Beat Dis」もバレアリックだった。90年代のビッグビートが本質的な意味でのバレアリックになる可能性はあったが、それも叶わず。つまり、ダブステップはバレアリックの復讐なんだと思う。良くも悪くもジャンルとしては曖昧なダブステップだけど、だからこそスクウィーなどに代表されるように様々な広がりを見せてくれた。9・11以降世界中が内向きになっていくなか、僕はダブステップの「自由さ」に惹かれていったのだ。デカイ音で低域を聴く。僕はこの行為のために、いろんなクラブやレイヴに出向いていった。

 最後は2011年音楽シーンの予想を簡単に。2011年はイギリスが面白くなるかも。特にマンチェスターは2010年も良盤がコンスタントにリリースされていたし、やっと爆発するはず(というかしてほしい)。そんなわけで、今年はイギリスに注目してください。

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