レイ・デイヴィス『シー・マイ・フレンズ』(Universal / Universal)

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 ザ・キンクスは、この世で最も大好きなバンドのひとつだった。レイ・ディヴィスの書く曲は、いつだって「ああ、死にそうだけど、明日もなんとか生きていこう」と思わせてくれる。そんな彼の、キンクス時代の名曲を、超豪華な面子と共演セルフ・カヴァーしまくった異色ソロ・アルバム。

 問答無用の名曲が、新しい切り口のフレッシュなヴァージョンで聴けてしまう。当然、最高! 悪いはずがなくて実際に素晴らしいというのはおもしろみに欠けるなあ...などと文句をたれつつ愛聴してる。2011年の年明け一発目に聴くアルバムはこれで決まり! 以上!

 ...というのは、あまりに不親切なので、一応概要を...。

《明日こそは、いいことが...!》と歌われる「Better Things」をブルース・スプリングスティーンと! ハリウッドへの(ミュージック・ビジネスに生きる者としての共感をこめた)憧れを歌った「Celluloid Heroes」をボン・ジョヴィと! 「Days / This Time Tomorrow」というその"流れ"だけでも泣ける意表をついたメドレーを期待の新人マムフォード&サンズ(彼らのアルバムも素晴らしい!)と! つづいて「This Time Tomorrow」と同じアルバムからピックアップされた「Long Way From Home」をルシンダ・ウィリアムスと(わおっ)! そのあとパンクの時代にヴァン・ヘイレンがカヴァー・ヒットさせた「You Really Got Me」をメタリカと(ぐわーっ)!

 すみません、メタリカで盛りあがりすぎてちょっと疲れたんで(汗&笑)、あとはおもだった参加者をいくつか列挙しますね。ジャクソン・ブラウン、(当然生前の)アレックス・チルトン、エイミー・マクドナルド、スプーン、ブラック・フランシス(元ピクシーズ)、ゲイリー・ライトボディー(スノウ・パトロール、タイアード・ポニー)、ビリー・コーガン(元スマッシング・パンプキンズ)、そしてラストはマンドゥ・ディアオと(日本盤はそのあとにボーナス・トラックもあるらしい)!

「Better Things」はファウンテインズ・オブ・ウェインのカヴァーのほうがよかった(けど、スプリングスティーンとのデュエットもぐっとくる!)とか、「Celluloid Heroes」はジョーン・ジェットのヴァージョンも泣けたとか、「Lola」はザ・レインコーツと、「Victoria」はザ・フォールとやってほしかったとか、ヨ・ラ・テンゴといっしょになにか録音したというトラックは結局お蔵入りなの? とか、この面子だとアルバム・タイトルが「ほらほら、俺の友だち、こんなにすげえやつばっかだよ」と威張っているみたいに感じる(笑)とか、いろいろあるけれど、すべて許す。仕方ないでしょ、レイ・デイヴィスなので!

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