DUFFY『Endlessly』(A&M / Mercury)

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 ウェールズの片田舎から登場し、『Rockferry』が大ヒットしてから早くも2年が経つ。その後、「Rain On Your Parade」なんてグリッターさフルスロットルなシングルもあったけど、ダフィーにはオールド・ファッションかつソウルフルなポップが良く似合うことを、あのデビュー・アルバムは雄弁に語っていた。その彼女の適性を更に推し進めたのがこの2nd『Endlessly』だ。

 ほとんどの曲を、アルバート・ハモンド(そう、あのザ・ストロークスのギタリストの父!)が共に書き上げ、プロデュースまて手がけ、全編を通してオーケストラが使用されている。しかも、数曲では、スチュアート・プライス(ザ・キラーズ、シザー・シスターズ等)の名前も登場するし、更に、シングル「Well, Well, Well」ではザ・ルーツのクエストラヴによるドラムがビートを刻む・・・という豪華な布陣。ここで彼女の本領が発揮されないはずがない。

 オーディエンスのざわめきをインサートしたオープニングの「My Boy」は、グルーヴ感と溢れるモータウン風ポップに仕上がっているし、「Too Hurt To Dance」や「Don't Forsake Me」では洗練されたストリングスをバックに切なく歌い上げる。その一方、「Lovestruck」や「Girl」ではエレクトロを導入しているものの、彼女の魅力を損なうような過剰な演出は避けられているのがいい。その結果、セピア色のノスタルジアをまとっていた1st時とうってかわり、彼女の声の表情は曲ごと豊かな変化を見せている。そこからは、彼女の確かな成長が垣間見られるはずだ。

 まるで、この2年間の変化は『マイ・フェア・レディ』を見ているよう。彼女が現代のダスティ・スプリングフィールドと呼ばれるのにも改めて納得だ。

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