SPLASHGIRL『Arbor』(Hubro) [reviews]

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splashgirl.jpg ノルウェイのオスロを拠点とする3人組、スプラッシュガールによる2ndフルアルバムがHubroよりリリース。
 
 ピアノ、ウッドベース、ドラムス、アコースティックギターというジャズ的な編成の下で、マウンテンズあたりのエクスペリメンタルとフリージャズとを同時に鳴らしてしまったようなバンド。電子音の使用は控えめで、ピアノやギターの伸びやかな音や、その余韻、演奏者の息づかいに耳をすませる類の音楽だ。アルバム一枚を通して、アブストラクトな雰囲気に包まれており、暖炉を囲んで鳴らすような、波風のない平穏な曲もあれば、サッドなピアノがフリーキーに叩かれる、荒廃した曲もある。
 
 気持ちいい音を鳴らすだけのバンドを思い描くかもしれないが(そんなバンドも素晴らしい)、スプラッシュガールは全体のアンサンブルにしっかりと身を委ねたバンドだ。ジャズを通ると否応でもそうなる。ジャズがやりたいのかエクスペリメンタルがやりたいのかが釈然としないが、明確にする必要性もないと思う。中途半端で人間味がある方が、何度聴いても楽しめる。
 
 どちらの音楽性に傾くにしろ、傾かないにしろ、エレクトロニックな要素はもっと省くといい。現代的でスタイリッシュではあるけれど、悪い意味での「誰かがやりそうな音楽」になりかねないからだ(でもそれでもいいのかな。本人達が楽しんでいるアルバムだと思うし)。なんにせよ、長く聴けるアルバムには違いない。

(楓屋)

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このページは、伊藤英嗣が2010年11月11日 05:50に書いたブログ記事です。

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