ヤモン・ヤモン『ディス・ワイルダーレスネス』(Tenderversion / 残響) [reviews]

yamon_yamon.jpg スウェーデンはストックホルム出身の4人組のデビュー作。資料にもあるとおり、シー・アンド・ケークを思わせる透明感のあるギター・サウンドを中心とした、慎ましさを伴うポップ・ソング集。約1年かけて制作されたというだけあって、練られた楽曲と端正なアレンジはデビュー作とは思えない質の高さを誇っている。一方で、老成や熟成を重ねた後ではなかなか得ることの難しい(アルバム冒頭の「Alonso」や「African Nights」などでの)「瑞々しさ」、そして(「The Darker Place」、「Fast Walker」などで時折り顔を覗かせる)「スリル」といった感覚が全体に薄く漲っているのはやはりその若さ故だろうか。

 フラットで平熱なのに、目に見えない興奮や感動がその中に密かに含まれているのを、ふとしたきっかけでじんわりと実感してしまう...季節の変わり目なんかによく体験する「あの感じ」に近い音だ。「残響」というレーベル・カラーや日本の気候にも不思議とフィットしている。

(佐藤一道)

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このページは、伊藤英嗣が2010年9月22日 17:36に書いたブログ記事です。

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