インターポール『インターポール』(Soft Limit / Hostess)

|

interpol.jpg インターポールは世界最高のバンドである。それは今までのリスナーにも本作が初購入の方にもだ。何故か? 魂がそこにはある。そしてバンドとして4枚目という新しい段階に踏み出したのだ。今までにあって今までにないインターポールの快進撃だ。Bのカルロスが脱退し、今回はポスト・ロック界でお馴染みデイヴィッド・パホをサポートB.に迎え、ダニエルとポールのツイン・ギターのノイズをフィーチャーさせる新しい形に仕上がっている。「オールウェイズ・マライス(ザ・マン・アイ・アム)」はゴッドスピード・ユー!・ブラック・エンペラーの「ストーム」を思い起こさせるほどだ。

 プロデューサーにナイン・インチ・ネイルズやスマッシング・パンプキンズ、ブロック・パーティなどデジタルかつギター・ロックな仕事で知られるアラン・モルダーを起用し、ジャケットのようなオルタナティヴ・ニューウェイヴ要素を残しながら、過去マタドールにいたときのようなインディペンデントな音作りをしているのがポイントの一つ。また、Vo. ポールはよく"Light"という表現を使う。今回も「ライツ(Lights)」という曲が収録されているが、これまで「ターン・オブ・ザ・ブライト・ライツ」「ザ・ライトハウス」などこの単語を多用してきた。その言葉にはポールにとって特別な意味があると断言できる。 リズミカルであり、インディーであり、オルタナティヴであり、ニュー・ウェイヴであり、ダークでありながら光を研ぎすます、まさに待ち望んだ音がやってきたというのが実感だ。

 また、若干余談ではあるが筆者とインターポールは交流が深い。2ちゃんねるで彼らは"インポ"などと略されているようだが、筆者とポールの共通の知人女性の家に一緒に遊びに行ったとき、その女性とポールが「ちょっと話してくるね」と言って別室に移動し、戻ってきたら何とパンツ一枚だったという経験がある。ポールは決してインポではない。故、この表現はなるべく避けていただきたい。

 それはさておき、この高揚感といい、こんな最高な音が他に何処にあるというのか! もうザ・ドラムスなどがちっぽけな存在に見えてくる一枚。是非これまでのファンも初挑戦の方もお手に取ってほしい。

(吉川裕里子)

retweet