最近のワールズ・エンド・ガールフレンドを知っている人ほど驚くと思われる、自身が設立したレーベルから出される新作。
今作は、ワールズ.エンド・ガールフレンド初期、または変名で出されたワールズ・エンド・ボーイフレンドの作品に顕著な、エイフェックス・ツインを髣髴とされるブレイクビーツが前面に出ており、おそらく筆者含む多くがイメージしているであろう美しく叙情的で大きなスケール感を持ち、そのなかに狂気や恐ろしさ が、絶妙なバランスで同居する感触は、影を潜めているといっていい。レーベルの紹介文には「破壊と構築、愛と間違いに満ち満ちた異形のポップミュージック・アルバム」とある。まさに言い得て妙。
さらにこの作品が他のどの作風とも異なるように聞こえるのは、それまでと全く異なる楽曲の組み立て方によるものだろう。一般的なメロディ付きの構成で曲を組み立て、そこから歌メロを全て排除してアレンジを加えていったという。それにはどこかゲーム音楽を彷彿させる部分もある。そして何よりそのような「構築と 破壊」を地で行きながら、いちど聴いてわかるようなワールズ・エンド・ガールフレンド独特の旋律は失われていない。特に6曲目から8曲目に続く『Bohemian Pargatory』でそれが感じられる。
しかしいずれにせよ全体を通してそれこそ異形のモンスターを感じさせるような、異彩を放つアルバムである。
*9月14日リリース予定です。【編集部追記】
