September 2010アーカイブ

retweet

ASIAN KUNG-FU GENERATION
9/15(水)〜
詳細:ASIAN KUNG-FU GENERATION TOUR 2010-2011 オフィシャル・サイト

Cookie Scene Night【new!!!】
Featuring PARAELE STRIPES

9/16(木)名古屋 CLUB UPSET
詳細:クッキーシーン・ナイトのお知らせ

TIGA【new!!!】
9/18(土)渋谷 WOMB
9/22(水)大阪 TRIANGLE
詳細:WOMB, 詳細:TRIANGLE

OGRE YOU ASSHOLE
9/19(日)~
初日のみSpecial Guest NHHMBASE
2日目のみSpecial Guest GELLERS
詳細:オウガ・ユー・アスホール・オフィシャル・サイト

ILLREME
9/19(日)渋谷 CLUB QUATTRO
10/3(日)福岡 ROOMS
10/10(日)岡山 中世が原
詳細:カクバリズム

THE ZOOBOMS【new!!!】
9/19(日)~
詳細:ズボンズ・オフィシャル・サイト

PARAELE STRIPES【new!!!】
9/20(月)~
詳細:パラエル・ストライプス・オフィシャル・サイト

SUNNY DAY SERVICE
9/20(月)~
詳細:曽我部恵一 オフィシャル・サイト

KYTE
9/21(火)恵比寿 LIQUIDROOM
9/22(水)心斎橋 CLUB QUATTRO
9/24(金)名古屋 CLUB QUATTRO
詳細:CREATIVEMAN

HIGH PLACES / WILDBIRDS & PEACEDRUMS
9/24(金)大阪 鰻谷 SUNSUI
9/26(日)名古屋 HUCKFINN
9/27(月)渋谷 O-WEST
詳細:CONTRAREDE

METALLICA
9/25(土)さいたまスーパーアリーナ
9/26(日)さいたまスーパーアリーナ
詳細:SMASH

KEIICHI SOKABE
9/27(月)~
詳細:曽我部恵一 オフィシャル・サイト

RUFUS WAINWRIGHT
10/5(火)東京 JCB HALL
10/6(水)名古屋 CLUB QUATTRO
10/8(金)大阪 なんば HATCH
詳細:ウドー音楽事務所

UNDERWORLD【new!!! but sold out...】
10/6(水)大阪 ZEPP OSAKA
10/7(木)8(金)東京 ZEPP TOKYO
10/10(日)新木場 AGEHA
詳細:SMASH

DELOREAN
10/6(水)渋谷 CLUB QUATTRO
詳細:SMASH

COMANECH【new!!!】
10/7(木)難波 BEARS
10/8(金)浜松 LUCREZIA
10/9(土)横浜 BAR MOVE
10/10(日)渋谷 LUSH
10/11(月)名古屋 KD JAPON
詳細:KNEW NOISE / FILE-UNDER BLOG

Asagiri Jam【new!!!】
10/9(土)10(日)富士宮市 朝霧アリーナ
詳細:朝霧Jam オフィシャル・サイト

TODD RUNDGREN
10/11(月)渋谷 CLUB QUATTRO
10/13(水)名古屋 CLUB QUATTRO
10/14(木)心斎橋 CLUB QUATTRO
10/15(金)渋谷 DUO MUSIC EXCHANGE
詳細:SMASH

MONOBRIGHT
10/13(水)渋谷 CLUB QUATTRO
10/16(土)名古屋 CLUB QUATTRO
10/17(日)心斎橋 CLUB QUATTRO
詳細:モノブライト・オフィシャル・サイト

THE VELVET TEEN【new!!!】
10/13(水)18(月)渋谷 O-NEST
19(水)大阪 鰻谷 SUNSUI
詳細:SMASH

!!!【new!!!】
10/14(木)大阪 BIG CAT
10/15(金)渋谷 O-EAST
詳細:BEATINK

OVAL【new!!!】
10/15(金)代官山 UNIT
詳細:UNIT

ADMIRAL RADLEY / MOOOLS
10/15(金)渋谷 O-NEST
10/17(日)大阪 鰻谷 SUNSUI
10/18(月)京都 CLUB METRO
10/19(火)名古屋 HUCKFINN
10/20(水)松本 ALECX
10/22(金)渋谷 O-NEST
詳細:7 E.P.

TEENAGE FANCLUB
10/19(火)渋谷 O-EAST
10/20(火)渋谷 O-EAST
10/21(木)名古屋 CLUB QUATTRO
10/22(金)心斎橋 CLUB QUATTRO
詳細:CREATIVEMAN

TELEVISION PERSONALITIES / THE LOTUS EATERS
10/24(日)下北沢 GARDEN
10/26(火)高田馬場 AREA
10/27(水)大阪 MUSE HALL
詳細:VINYL JAPAN

CHARLOTTE GAINSBOURG【new!!!】
10/24(日)東京国際フォーラムA
10/26(火)大阪 IMPホール
詳細:CREATIVEMAN

22-20S
10/25(月)心斎橋 CLUB QUATTRO
10/26(火)名古屋 CLUB QUATTRO
10/27(水)、28(木)渋谷 CLUB QUATTRO
詳細:SMASH

VAMPIRE WEEKEND【new!!!】
10/29(金)新木場 STUDIO COAST
10/31(日)大阪 BIG CAT
11/1(月)名古屋 CLUB QUATTRO
詳細:CREATIVEMAN

PUPA
10/29(金)大阪 サンケイホールブリーゼ
11/3(水)東京国際フォーラム ホールC
詳細:PUPA オフィシャル・サイト

ROX【new!!!】
10/30(土)大阪 BILLBOARD LIVE OSAKA
11/1(月)東京 BILLBOARD LIVE TOKYO
11/2(火)東京 BILLBOARD LIVE TOKYO
詳細:BILLBOARD-LIVE

Parabolica Jam '10【new!!!】
Featuring MIKE WATT + THE MISSINGMEN,
LOU BARLOW, ADEBISI SHANK, LITE

11/1(月)心斎橋 CLUB QUATTRO
11/2(火)名古屋 CLUB QUATTRO
11/4(木)渋谷 CLUB QUATTRO
詳細:Parabolica Jam '10 オフィシャル・サイト

REAL ESTATE / WOODS【new!!!】
11/2(火)渋谷 O-NEST
11/3(水)大阪 鰻谷 SUNSUI
詳細:CONTRAREDE

Gan-Ban Night Special【new!!!】
Featuring EROL ALKAN

11/2(火)渋谷 WOMB
11/5(金)名古屋 MAGO
11/6(土)大阪 ONZIEME
詳細:SMASH

OWL CITY
11/4(木)大阪 アメリカ村 BIG CAT
11/5(金)名古屋 CLUB QUATTRO
11/6(土)渋谷 AX
詳細:SMASH

BUFFALO DAUGHTER
11/15(月)恵比寿 LIQUIDROOM
11/16(火)心斎橋 CLUB QUATTRO
11/17(水)名古屋 CLUB QUATTRO
詳細:SMASH

THE FLAMING LIPS / MEW
11/15(月)大阪 なんば HATCH
11/17(水)東京 ZEPP TOKYO
11/18(木)東京 ZEPP TOKYO
詳細:CREATIVEMAN

ASH【new!!!】
11/22(月)23(火)恵比寿 LIQUIDROOM
11/24(水)名古屋 CLUB QUATTRO
11/25(木)大阪 BIG CAT
詳細:SMASH

MANIC STREET PREACHERS【new!!!】
11/26(金)新木場 STUDIO COAST
11/27(土)横浜 BAY HALL
詳細:CREATIVEMAN

TOM VERLAINE / JIMMY RIP【new!!!】
11/29(月)下北沢 GARDEN
11/30(火)下北沢 GARDEN
12/2(木)大阪 MUSE
11/30、12/2のみSpecial Guest ヤマジカズヒデ
詳細:VINYL JAPAN

JONSI【new!!!】
12/1(水)難波 ハッチ
12/2(木)名古屋 CLUB DIAMOND HALL
12/3(金)恵比寿 THE GARDEN HALL
12/4(土)新木場 STUDIO COAST
詳細:CREATIVEMAN

SHONEN KNIFE【new!!!】
12/5(日)新宿 REDCLOTH
12/6(月)名古屋 APOLLO THEATER
12/12(日)大阪 十三 FANDANGO
詳細:SMASH


【モノクローム・セット来日公演が中止となり、代わりにテレヴィジョン・パーソナリティーズの来日が確定した件について、主催者側からのお知らせ】

既にご存知の方もおられると思いますが、ザ・モノクローム・セットのビドが、7月30日に、ある死に非常に高い確率にいたる病気で倒れ、一時危篤状態になりました。6時間以上の手術の結果、今では会話ができるまでに回復しましたが、医師より今年いっぱいの休養を命じられています。このような状況下のため、10月のザ・モノクローム・セットの公演は中止となりました。なお、病床のビドから8月11日付けで来年の春に来日公演を行うとのメールが来ましたので来年の4月に会場は押さえてあります。来年4月に、ビドの健康状態が戻り次第、ビドや私たちのためにも来日公演を実現させますのでそれまでお待ち下さい。最後に、ビドの健康回復を心よりお祈りします。

振替、払戻について

2010年9月14日

|

retweet

2010年9月14日更新分レヴューです。

インターポール『インターポール』
2010年9月14日 更新
JENNY AND JOHNNY『I'm Having Fun Now』
2010年9月14日 更新
ブランドン・フラワーズ『フラミンゴ』
2010年9月14日 更新
RATATAT 『LP4』
2010年9月14日 更新
DISCLOSURE「Offline Dexterity」7"
2010年9月14日 更新
ゴタン・プロジェクト『タンゴ3.0』
2010年9月14日 更新
ROSE ELINOR DOUGALL『Without Why』
2010年9月14日 更新
ロックとファッションの連関性を巡る歴史、またはその論考
2010年9月14日 更新

2010年9月11日

|

retweet

retweet

一度でも訪れた事のある方はご存知だろうが、シアトルは雨の多い都市である。一年のほとんどを霧雨に包まれて過ごすのが、シアトル・ライフだ。

そんなシアトルで、最も大規模なアート・フェスティヴァルであるBumbershootも現地の人によると「傘」を表す意味だそう。例年、世界各国から多数のアーティストを招き、雨の中で開催されるのが恒例のフェスティヴァルだが、今年は40周年を祝福してか、幸運にも3日開催の内の2日は晴れのち曇りで雨は降らなかった。その中でも、最も天気の良かった2日目についてレポートしたい。

retweet

vaselines.jpg 全然音沙汰のなかった友達が20年ぶりに姿を現して「やぁ」なんて言ってくる。しかもその友達は全然変わってなくて、なにやら最近新しいことを始めたという。それがまた最高にかっこいいことだったりする。このグラスゴーのポップ・デュオ、ヴァセリンズが届けてくれた21年ぶりのセカンド・アルバム『Sex With An X』は、例えて言えばそんなアルバムだろう。

 ユージン・ケリーとフランシス・マッキーにより結成されたバンドは、80年代後期に3年だけ活動し、同郷のパステルズのレーベル〈53rd and 3rd Records〉からシングル2枚と〈Rough Trade〉からのデビュー・アルバム『Dum Dum』1枚を残して解散。その後、有名なニルヴァーナのカート・コバーンによる一連のカヴァーと「世界中で一番好きなバンド」という発言による90年代の再評価はあったものの、ユージンとフランシスはそれぞれユージニアスやサックルといった自身のバンドやソロ活動を続けヴァセリンズが再結成されることはなかった。そんな2人が地元のチャリティー・イヴェントをきっかけに再結成を行なったのは(ちなみにイヴェントを企画したのはフランシスの妹だそう)2008年のこと。続く2009年には初来日となった〈サマー・ソニック〉と〈ブリティッシュ・アンセムズ〉で立て続けに日本のファンの前でライヴを披露してくれ、それだけでもファンはびっくりだったのだが、まさか新作まで作ってくれるとは、本当にうれしい驚きだ。そして、その新作『Sex With An X』にはこれぞヴァセリンズ!というサウンドが詰まっていて、さらなる驚きと喜びに満ちている。

 アルバムを聞いて一番に感じるのは、彼らが当時のヴァセリンズの音を忠実に再現しているということだ。それは、プロデューサーをファースト・アルバムと同じジェイミー・ワトソンに依頼していることや、当時と同じくテープによる録音方法をとっていることなどからもあきらかなのだが(これらレコーディングの経緯についてはヴァセリンズのインタヴューに詳しいのでぜひそちらで彼らの生の声も聞いて欲しい)、パンキッシュなギターが爆発する一曲目の「Riuned」から、グラスゴー印のキャッチーなメロディーラインにシンプルでエネルギッシュなギターをメインにしたインディ・ロックというヴァセリンズのサウンドを構成する要素が詰まった楽曲が並んでいて、この20年のブランクはいったいなんだったのか?と驚いてしまう。もちろんそれは懐古主義的な意味合いではなく、20年経ったこの今も、彼らが当時と変わらぬロックへの初期衝動を心の内に秘め続けてきたということの証明に他ならない。一口に20年っといってもそこには大きな時代と環境の変化があるはずなのだが(子供が生まれていれば成人してしまうほどの時間の流れだ)、その中においてユージンとフランシスの2人が音楽へのピュアな想いを失っていないことが、この新作を聞くと強く感じられ、またそのピュアさがカートらを魅了した彼らの大きな魅力なのだと気付かされる。
 
 とはいえ、人が全く変わらないわけはなく、アルバムでのもうひとつの驚きは、彼らがそのピュアなヴァセリンズのサウンドを、自分たちの20年のキャリアでさらに磨きをかけているということだ。ともすれば特に演奏とプロダクション面においてヘタウマ/ローファイ的だった彼らだが(当時のグラスゴー・バンドはほとんどそうだった)、その20年の経験からくる自分たちの目指す音への自信とミュージシャンとしての成長で、プロダクション面においての音の完成度は当時とは比較にならないくらいに向上している。それは、ゲストとして参加しているベル・アンド・セバスチャンのスティーヴィー・ジャクソン(ギター)とボビー・キルディア(ベース)、1990sのマイケル・マッゴーリン(ドラム)という地元グラスゴーのミュージシャンの功績によるところも大きいだろう。再結成後のツアー・メンバーともなっていた(現在はベル・アンド・セバスチャンの2人はツアー・サポートからは離れている)彼ら若いミュージシャンが加わることによって、よりサウンドにはフレッシュな響きが加わっている。特に昨年の〈サマー・ソニック〉でのライヴでも感じたことだが、収録曲の「Overweight But Over You」や「Mouth To Mouth」あたりでのスティーヴィー・ジャクソンの唸るギター・プレイはこの新生ヴァセリンズのサウンドの大きな要素となっていて、魅力的だ。
 
 そうした新旧2つの軸からなるヴァセリンズのサウンドが詰まった作品だが、やはり中心にあるのはユージンとフランシスの歌声だ。時にユニゾンで時にハーモーニーで重なる2人のヴォーカルからは、ヴァセリンズとして音楽を作り歌うことへの楽しさと喜びがダイレクトに伝わってくる。再結成だけであれば古い曲だけを演奏することも可能だし、実際そうしているバンドも多い。けれど、彼らはこの新作を作ることによって、音楽を作る楽しさを再び手に入れたのではないかと思う。そしてその音楽の楽しさというものは、いくら年月が経っても色あせることはないものだろう。

 冒頭の例えに戻ろう。その20年ぶりに会う友達としばらく話をしていたら、きっと自分の中にもなにか変わらないものが宿っていることに気付くはずだ。そして忘れていた当時の楽しい気分が戻ってくるのではないだろうか。そうした気持ちと楽しさをこのヴァセリンズの新作でぜひ感じてみてほしい。

(安永和俊)

retweet

mp3_killed_the_ cd_star.jpg 日本においては、まだまだDJのみで生活していくのは厳しい。DJの文化的価値や地位が認められているヨーロッパでは、スーパースターDJなんて呼ばれる存在もいるし、その中の一人であるティエストは、オリンピックでもプレイした。しかし、日本では大きな興行収入を得られるイベントやパーティーは少ないし、そもそも、DJという肩書きへの世間的評価も低い(そういう意味では、興行として成り立ってないとも言える)。そんななか、イベントやパーティーの主催側から、「DJをDJだけで食わしてやろう」と頑張っている人も出てきたと思うし、その動き自体は良いと僕も思う。DJだけで食わせてやるためには、当然DJのギャラを上げなきゃいけない。そのギャラを上げるためには、興行収入を増やさなければならない。そして、興行収入を増やす手段として目立つのが「イベントやパーティーの大衆化」だと、僕は思う。

 僕なりに、いろんなイベントやパーティーに行かせてもらって思うのは、「面白いDJ」よりも、「盛り上げるDJ」を数多くブッキングしたイベントやパーティーが多いということ。「盛り上げるDJ」というのは、良い意味で客を裏切るプレイよりも、なるべく客のニーズに応えるプレイをするDJのこと。もちろん、DJの本質は、エンターテイメントであるし、盛り上げることが悪いとは言わないけど、「イベントやパーティーの大衆化」によって、「面白いDJ」(つまり、ときにはファンの批判なども受けながら、常に前を向いて、変化することを恐れない向上心と勇気を併せ持ったDJのことだ)が、「盛り上げるDJ」が増えすぎることによって、なかなか日の目を見ないことが多い。主催者側からすれば、客の入りが計算しにくいDJをブッキングするのには躊躇してしまうし、たとえ出演させたとしても、時間的に人が少ない22時や23時に配置して、結果、多くの人の目に入ることは、少なくなってしまう。良くも悪くも、盛り上げ重視のイベントやパーティーには、音楽的教養に優れた人は少ない。普段熱心に音楽を聴かなかったり、頻繁にクラブへ遊びに行かない人も来てくれるから、ナイトライフの入口にはいいけど、その分音楽的な面白さや冒険的な試みはどうしても減ってしまう。僕がそんな最近の傾向に疑問を持っていたのは、隠しようのない本音である。

  先日、宇都宮で開催されたクラブ・スヌーザーに行ってきた。クラスヌって、僕にはどちらかといえば盛り上げ重視の「みんなで盛り上がろうぜ!」というパーティーなんだけど、結構好きで何回か行かせてもらっている。でも、好きになれない部分もある。盛り上がることを強要してくる雰囲気になることも多くて、そういうことを求めてくる客も多い。実際一人で踊っていたら、やたら絡んできたり、なぜか突き押してきたりする客が何人か居て、「初の宇都宮開催だし、盛り上げよう!」とするのはいいけど、一人で居るから盛り上がってないと決め付けて、半ば強引に輪に入れようとするのは迷惑。まあ、「俺は俺の踊りを踊ってるんだ!」と言ったら、「すいません」と引き下がって行ったからいいけど。一体感は、「生みだすもの」ではなく、「生まれてくるもの」だから、「自分の踊り」を踊ればいいと思う(タナソウの「Born Slippy」と「Strings Of Life」のマッシュアップで踊り狂いました。そして、タナソウはDJ上手い)。

 話が逸れたな。僕はここ一年意識的に、地方のイベントやパーティーに遊びに行っている。そして、そのイベントやパーティーに来ている客に、「どんな音楽を聴いているの?」と訊いて回っている。すると不思議なことに、イベントやパーティーが流している音楽以外の音楽を好む人達が、予想以上に多かった。はっきり言って、「分断化するクラスタとかないんじゃない?」と思わせるほど、音楽的知識や幅広さがあった。それが一回や二回だったら偶然で片付けられるけど、それがここ一年ずっと続いたから、「最早偶然ではないのではないか?」と思い始めていた。そしてそれは、宇都宮でのクラスヌで確信に変わった。宇都宮という場所は偶然だけど、僕が知る限り、クラスヌに来る客は、音楽の好みが偏っている傾向がある(まあ、スヌーザーがやっているんだから、スヌーザーが取り上げるアーティストやバンドが好きな人が集まるのは、当然といえば当然か)。だけど、ここ最近のクラスヌに集まる客の音楽的な趣味の幅広さは凄い。スヌーザーが大嫌いであろうアーティストやバンドを好む人もたくさん居たし(ちなみに、宇都宮ではミューズが好きな人がいました)。よく、「リスナーには、もっといろんな音楽を聴いてほしい」みたいな発言をするアーティストもいるけど、僕が思うに、リスナーの準備は既にできている。あとはアーティスト(そして、そのアーティストを押し出すレーベルやメディアも)が、リスナーをもっと信用して、好き勝手やって、冒険心溢れる音楽をたくさんやってくれたら、日本の音楽シーンも、もっと面白くなりそうな気がする。「それぞれの分断化するクラスタを無理やり横断しよう」としなくても、リスナーの足枷は外れている。どこへでも行けるのである。

 そして『MP3 Killed The CD Star?』は、アーティスト側から発せられた自由の宣言だと思う。『MP3 Killed The CD Star?』は、マルチネ・レコーズにとって初のフィジカル・リリースで、それまでは、すべてのリリースを無料ダウンロードで配布していたという太っ腹なネット・レーベルである。しかも『MP3 Killed The CD Star?』はちょっと凝った仕組みになっていて、一応ミックスCDなんだけど、ミックスされているオリジナル音源をダウンロードするためのコードが記されたカードと、そのダウンロード音源用のCD-Rが同梱されている。

 参加アーティストはマルチネ・オールスターズといった感じで、Quarta 330やパジャマパーティーズにTofubeatsなど、まさにマルチネを知るにはうってつけのアルバムになっている。僕が特に好きな曲について書いていくと、まずはパジャマパーティーズの「MP3」。音はまんまヒップ・ハウス。セカンド・サマー・オブ・ラブ期の音が好きな僕としては、かなりツボ。でも、歌詞がたまに「えっ?」となる部分があってそこが気になるけど、それを補って余りある熱がある。Gassyoh「Scandinavia」も素晴らしい。ディープ・ハウスなんだけど、ベースが鳴り始めた瞬間から「グッ」と引き込まれる。美しい。あとはTofubeatsのヴォーカル・ハウス「朝が来るまで終わる事の無いダンスを」も!

 他にも三毛猫ホームレスやokadadaとか、ダブステップ以降の音や、少し先の未来の音も鳴っていて、本当に素晴らしい曲が揃っている。要は、全部良いんですよね。すべての曲に、アーティストそれぞれの思いや熱が詰まっていて、昔親父とお袋に聞かせられた、セカンド・サマー・オブ・ラブ期のミックステープを思い出した。そして、「これが俺達の音楽だ!」という強すぎる主張もない。本当に軽やかというか、上の世代や、他のクラスタを寄せ付けない近寄りがたさというのがない。それは、彼等自身が、tomadによるライナーノーツから引用すると、「クラスタからクラスタへと自由に闊歩する」からだろう。つまり、彼等のほうから、リスナーの元へ出向くのである。そして、「面白そうな所には何処にでも行け」なのである。さらに彼等は、自らその「面白そうな所」を作り出している。その作り出した「面白そうな所」に、既に準備ができているリスナーが集まりつつある。僕と同世代や、その下の世代は、すべて自ら捜し求め、作り出す。それは反骨精神とかいうよりも、純粋に「楽しいから」という思いが、突き動かしているのではないか?

「楽しいところがなければ、探そうじゃないか。探してもなければ、作ろうじゃないか」、『MP3 Killed The CD Star?』からは、そんなアーティストとリスナーのポジティブな声が聞こえてきて、僕は嬉しくなる。ここにあるのは、そんな時代の最先端を行く若者達の行進する姿である。そして、その行進と共に鳴らされているのは、紛れもないソウル・ミュージックである。

(近藤真弥)

*近日中(1週間〜10日以内くらいかな?)には、この3月におこなったマルチネ・レコーズ主宰者tomadのインタヴューを「同人音楽」コーナーにアップする予定です。【編集部補足】


retweet

in_mantra.jpg 1963年に白人テナーサックス奏者スタン・ゲッツはブラジルのピアニスト、アントニオ・カルロス・ジョビンとジョアン・ジルベルトと共に1枚のLPを創る。その中に含まれていた「イパネマの娘」は全世界的に持て囃されることになる。LP盤では途中までジョアンが途中まで歌い、アストラッド・ジルベルトが途中から歌い出す流れになっていたが、EPとして尺を切られた際はアストラッドが全面的に、そのたどたどしい歌声と共に前面にフィーチャーされていた。ボサノヴァ。ブラジルナイズされたジャズという大方の見方に比して、クラウス・シュタイナーはその著作で「ジョビンはボサノヴァがジャズの影響下にあったというのを強く否定している」と述べ、ボサノヴァというのはロック趨勢の中にあったブラジル音楽の中での、カウンターでもあったという見解を示唆する。

 ボサノヴァ(Bossa Nova)とはそもそもサンバの新しい感覚に依拠する。ショーロ、ノエール・ローザ、カルメン・ミレンダを経ての、静謐で上品で野卑な「新しい音楽」と定義付けは今でも可能だろうか。単なるミドルクラスの御洒落なロビー音楽として消費されるか、チルアウト・ミュージックとして受け入れられるのだろうか。

 今、ミナス出身の夫婦デュオ、へナート・モタ&パトリシア・ロバートはジョアン・ジルベルトやアントニオ・カルロス・ジョビン、イヴァン・リンスなどの正統的なブラジル音楽を継承しながら、新しいトライアルをはかっている。

 振り返るに、99年のデュオ名義初の『Antigas Cantigas』における18~20世紀初頭の古典をカヴァー(例えば、カエターノもカヴァーした「プレンダ・ミーニャ」など)の再構築のスマートさは話題になった。以降、世界的にジャック・ジョンソンやサーフ・ミュージック系の緩やかな流れと「共振」しながらも、あくまでMPBの正統的な音楽の後継者として良質な作品群を紡いできた。途程、ブラジルの作家ジョアン・ギマランイス・ホーザにオマージュを捧げた内容のエレガンスが話題になったこともあった。

 マリーザ・モンチ的な麗しさとヒタ・リーのような繊細さを行き来しながら歌唱するパトリシアと、柔らかくマルコス・ヴァーリのように絡むヘナートの囁くようなハーモニーは作品毎に研ぎ澄まされ、他の追従を許さないサブライムな何かを帯びてきた折に、インドのマントラを演奏するプロジェクトを進行させたのは周知だろう。有名な、マントラ・セッション。インドのマントラ(聖句・祭詞)にアンビエント的な「揺らぎ」を持たせ、演奏する試みを07年に行ない、それを纏めた作品は環境音楽やアンビエント音楽、チルアウト・ミュージック、アフタアワーズ・サウンドと同じ遡上に並び、「癒し系音楽」の最筆頭として熱狂的に受容されたのは記憶に新しい。

「マントラ・セッション」の段階ではもう、彼等の純然なMPBの影は仄かに潜めたが、その代わりに「刷新性」ではなく、「ポスト性」がそこにあった。なお、刷新性とポスト性は違う。刷新性は前史を弁えているがゆえ、時に身動きがきかない部分があり、ポスト性は逆に野蛮に脱構築的に対象を解体し、それらのうち有用な要素を用いて、新たな、別の何かを建設的に再構成する要素因を孕み、積極的に意義の解体を見出すために使われる事が多い。ポスト的にマントラへ飛び込んだ彼等の音は「前史は弁えている」が故に、独特の新しさを帯びた。個人的に、07年の『サウンズ:平和のための揺らぎ』のときも驚いたのはマントラ解釈の中に、フュージョンを可視化出来たことがある。ちなみに、パトリシアはクンダリーニ・ヨガの講師資格を持つほどインド哲学やヨガに深く傾倒している。だからこそ、単純な「模倣」で、マントラを解釈するものにはならないし、成り得ないのかもしれない。

 今回の新作『In Mantra』は09年4月26日に鎌倉の光明寺で行われたセッションを収めたもので、優美にして荘厳なサウンドスケイプが拡がっている。ヘナートはギターを、パトリシアはタブラを叩きながら歌い、ショーロクラブの沢田穣治氏のコントラバス、ヨシダダイキチ氏のシタールがそれを支える。『サウンズ:平和のための揺らぎ』からの過去の曲も大胆にリメイクされ、新曲の5曲も深遠な奥行きを持っている。個人的に、新曲群の中でもまるで教会音楽のような「Ang Sang Guru」の上品な美しさとシガー・ロスの残影もちらつくような透明感には唸らされた。

 少し補足しておくと、『In Mantra』内のサウンドスケイプはデヴァ・プレマール(Deva Premal)のマントラ作品に代表されるフラットなものにはない、前衛的なものも含んでもいるのも面白い。宗教性と結びつく様な取っ付き難さよりも、ライヴ・レコーディングという形式を取った作品ながら、演奏の巧さと、行間に鳴る「見えない音」が受容側を魅了させつつ、スタジオ・レコーディングにはない生々しい即興的な部分が聴き手のイマジネーションを刺激するのだ。今年の10月の来日公演で麗しい音を聴かせてくれるのは期待してやまないところだろう。

「これはもはや、ブラジル音楽ではない」という意見もあるかもしれない。但し、ここでの音が還りつく場所はやはり、彼等の故郷ミナスが可視化出来るのは聴いたら分かると思う。

 もう一度、引用してみる。クラウス・シュタイナーの「ジョビンはボサノヴァがジャズの影響下にあったというのを強く否定している。」というコンテクストを彼等に対して今敷いてみるに、『In Mantra』はブラジル音楽を「内破」しながら、教会音楽、ヨガ・ミュージック、マントラを跨ぐ新しい(Nova)隆起(Bossa)が浮き出て「視」える何かがある。

(松浦達)

retweet

esperanza.jpg ふと目に付いた扉を開けてみる。そんなふうに、ジャケットを手にとり眺めてみると微笑んでいる彼女がいる。どうして微笑んでいるんだろう。よく見るとエスペランサの目は恐ろしい程うつろだ。たぶん彼女は知っている。「ようこそ」と言いながらも、やがて自分がこの部屋から出て行かなければならないことを。そして僕も出て行かなければならないことも。
 
 エスペランサは若くしてパット・メセニーやパティ・オースティンなどのツアー/レコーディングに参加した早熟のベーシスト/シンガー・ソングライターだ。20歳になった05年にバークリー音楽院で講師を務め、世界中で活動し、去年はオバマ大統領から直々の招待を受けてノーベル賞の授賞式の場で演奏した。でも、幼い頃の彼女は通常の授業に適応できず長い期間、家庭で勉強しなければならない状況だった。部屋に篭り、学校に通う学生とは違う生活を送った。けれども、チェロ奏者のヨーヨー・マを見て自分の道を自覚し、音楽的才能ある彼女は篭っていた自分の部屋から出ていった。いや、出ていくべきだった。
 
 過去二作のアルバムを経て、彼女は『Chamber Music Society』という、本当にいまの自分にとって大切だと思える部屋を見付けた。ミルトン・ナシメントやグレッチェン・パーラト、リカルド・ヴォートをゲストに招き、チェロやバイオリン、ピアノなど、様々な楽器に溢れるその部屋で、彼女は自由奔放に歌い、ベースを奏でる。スキャットもフェイクも素晴らしい。迫力があり艶があり、わずかに妖しい雰囲気を醸し出す。室内音楽的な響きを持った音の全てが次々にエスペランサの歌に吸い寄せられていく。それはさながら歌が音を吸収し、膨張していくように感じられる。エスペランサは『Chamber Music Society』という部屋の中に招いた僕を音で圧倒し、吹き飛ばすかのように堂々と歌う。どこまでも伸びていくような歌声。
 
 でも、やがてこの部屋も出て行かなければならないことを彼女は知っている。音楽的アイデアに溢れる彼女は扉を開け、次のステップへと、別の場所へ行ってしまうのだろう。僕はこの部屋の居心地の良さに安住してしまうかもしれない。結局いまも僕はこの部屋から出ることができないままでいる。だが、エスペランサ自身がそうだったように、彼女は僕にいつか出て行かなければならないと訴える。「善悪の知識」も「無意味な風景」も受け入れて、様々な音楽家たちが新たに創出する未知の音に触れるべきだと。エスペランサは音楽的に人と人との関わり合いの中で成長した。だから彼女の音楽は強い。スペイン語で希望の意味を持つ「エスペランサ」だが、希望を持つことが強さではなく、強さが希望を生む。嘆いている暇はないのだ。僕らも扉を開け、まだ見ぬ未知の音楽世界へ飛び込むべきだと思う。その最初の扉に本作は成りうる。
 
 本当に大切なこととは何だろう。帰る場所があることなのか、ないことなのか。数年後、エスペランサが音楽性に迷い、ふと過去を振り返ったとき、彼女にとってこの部屋はひとつの帰る場所なのかもしれないし、帰ってはいけない場所なのかもしれない。スティーヴ・マルクマスはペイヴメントという帰るべき場所を見付けた。グレアム・コクソンはブラーという帰るべき場所を見付けた。カート・コバーンは何も見付けられなかった。けれどもエスペランサは? きっと、どこにも帰らない。帰る「べき」場所はない。いくつもの楽器が鳴っていてもシンガー・ソングライターとして自立した姿、それが本作で叫ばれている。素晴らしい感動作。

(田中喬史)

retweet

goldmund.jpg キース・ケニフのピアノ・ソロ・プロジェクトであるゴールドムンドの3枚目のアルバム。過去2枚のアルバムといえば、ポーンと鍵盤を叩いたらそのまま5秒間は無音が続き、その余韻を味わうような、音と音の間をすくい取る作品であった。それに対し本盤は、メロディを味わえる程度には音数が増え、ノスタルジーな空気感、匂いはそのままに、曲調に明るみが帯びている。
 
 音楽性でたとえるなら、アンビエントに近かった過去の作品よりも、純粋にポスト・クラシカルとしての側面に重心を傾けている。そして、よりクラシカルな詩情を携えているにもかかわらず、潤沢なラップトップ・サウンドは以前にも増して空気中を舞っている。
 
 本盤では、寂しさと明るさが見事に調和を成し、共存している錯覚に陥る。錯覚というのは、実際には共存しているわけでも中庸に立つわけでもなく、未だ言語化されていない感情がたまたまそれに酷似していただけにすぎないような気がするからだ。文字通り、悲しくも喜びに満ち、矛盾しつつも美しい。静かな教会でのびのびと子守唄を弾くような、パーソナルなアルバムだ。
 
 息子が生まれたから明るいアルバムになったというのは面白いことだ。仕事に私情を堂々と挟んでいるし(そもそも仕事という括りもどうかと)、そうやってパーソナルなアルバムを作ると、私のような人間達から大絶賛される。奇妙な界隈だ。

(楓屋)

retweet

rega.jpg「ギターの四本晶が加入後初めての音源だったので、前のギタリストが抜けて晶が入って、レガとしての1stアルバムぐらいの気持ちだったんですね。勢いのあるテンションで作ったので、そういうところからエッジの効いた作品になったのかも知れません。」(Gu、井出竜二)

 期待を上回るテンションの高い2ndフル・アルバムを発表した愛媛出身東京在住の4人組レガ(rega)。一応プログレッシヴ・ジャム・バンドってことになってはいるが、その単語だけを聞いて彼らの音楽を聴かないなんて勿体ない! 絡みつくようなグルーヴ、高揚感を煽るメロディー、色気のあるギター。重厚なベースとドラムスが緩急を付けながら次第に沸点へと昇りつめていく際の、めくるめくような快感!

「竜二がギターでメロディーを弾いていて、前の(もう一人の)ギタリストも単音弾きで、前は単音弾き同士の掛け合いだったんですよ。それが晶が入って、彼が弾くコードとかアルペジオの広がりに対して竜二が単音のメロディーをぶつけるので、以前より音の厚みが出たと思う。」(Ba、青木昭信)

 常に変化し続けるエモーショナルなツイン・ギターと、思い切り絡んでくる(笑)ベースが、扇情的なメロディーへさらに複雑なコントラストを付けていく。

「(アルバム・タイトルについて)ちょっと斜に構えたんですかね。インスト・バンドで『リリックス』って捻くれてるじゃないですか?歌詞がないのに『リリックス』って。歌詞ってメロディーに乗って伝わるものだと思うんですけど、そのメロディーの強さは今回の作品に凄くあると思うんですよね。」(昭信)

「他人と同じじゃ嫌っていうのもあるし、インストって枠に収まる気もさらさらないし。俺らの曲には歌はないけど、でも(想いを)届けたいって気持ちが凄くあるんですよ。」(竜二)

 それまでサポートギターだった四本晶が正式メンバーとなり、今作では、より、メンバー4人のバンドに対する偉大な自信と信頼が素晴らしい化学反応をもたらしたのではないだろうか。

「レガに入って最初にスタジオ入って曲作りする時に、作り方が面白いなって思って。前まで歌ものバンドにいたので、順序立てて曲作りしてたんですね。でもレガって、コラージュみたいにペタペタ素材を貼って曲を作っていくんですよ。それが衝撃でしたし、面白かったです。僕も(曲作りの時に)フレーズを持っていって『これじゃないかな?』って思いながら弾いたんですけど、それを使って曲にしてしまうっていうようなこともあって、凄いなって思いました。」(Gu、四本晶)

「晶は一発録り初めてやったし(レガのレコーディングはいつも一発録り)、割と『どうしよ、どうしよ』言うタイプなんですけど(笑)、1曲目で緊張ほぐれて、後は順調にいけましたね。頑張ってくれたなって思います。あと彼は前作の『ミリオン』(1stフル・アルバム)のツアー中にサポートで入ってくれて、そこから100本ぐらいライブをやった後に正式メンバーになったんですけど、そのツアーを重ねた時間がデカかったですね。そこがなかったら『リリックス』は出来てなかったと思います。」(竜二)

 レガの曲は一定の形に留まらず、一曲の中でも変化していくことがユニークなのだが、こういった感覚はどこからきているのだろう?

「俺ら別にインスト・バンドを聴いてきて演奏やってるわけでもないし、より、グッとくる方向に持っていこうとしたら、ああなるっていうか...。狙って変なことしようとは思ってなくて、よりメロディーを引き立たせようと思ったら、そのメロディーに行く前にこういうクッションがいるな、とか。それだけなんですよね。」(竜二)

 また、前作には感じていなかったトリップ感、サイケ感がありつつも、キラキラしていたりヘヴィーメタルな趣があったり...。そういったものが共存しているのは何故?

「自分の作ったものから刺激を受けてるっていうのが大きいかも知れない。自分が作ったものに刺激を受けつつ、さらにそれを裏切ろうっていうのがあるかな。曲が出来た時に次の欲求と次のイメージとそれに対する自分の裏切る行為がまた新しい曲を作って、それに対してメンバーが反応して。その繰り返しが無限の可能性を生んでるんだと思います。」(昭信)

 多様な音楽性を折衷する洗練されたアレンジ能力とバンドとしての半端ない熱量は勿論、それぞれに自立し、主張する音を聴いて欲しい。ギリギリなまんまだから。

*rega「Mr.MARLOWE」Music Video

(粂田直子)

 1  |  2  |  3  |  4  |  5  |  6  |  7  |  8  | All pages