EL GUINCHO『Pop Negro』(XL) [reviews]

el_guincho.jpg パオロ・ディアス・レイシャ――スペインはバルセロナのサイケデリック・ロック・バンド、ココノットのメンバーであり、そして何より、ソロ名義=エル・グインチョとして活躍している人物だ。2008年にリリースされたソロとしてのセカンド『Alegranza!』では、テープ・ループを多用した、トロピカルかつファンキーなビートは、パンダ・ベアの名作『Person Pitch』に匹敵する内容だった。

 そんな彼の新作がこの『Pop Negro』だ。全体的には前作より楽曲のテンポを落としているものの、今作でも、彼のトロピカルなビートの追求は続いている。スティール・パンやアフロ・ビートにサンバ、それにカーニヴァルなど、南半球の国々の陽気なダンス・ミュージックのセンスをあらん限り詰め込んだ極彩色のビートは、胸を高鳴らせ、制約のないステップに僕らを駆り立てる。

 ハンドクラップやスティール・パンなどで作り上げるサニーな輝きでアルバムは幕を開け、タイトル通りソカを取り入れた「Soca Del Eclipse」、サックスを加えた「Muerto Midi」など、ビートやサウンドは色とりどりでバラエティに富んでいる。

 非西欧のグルーヴを貪欲に取り入れ、カラフルさをぐっと増した今作。ぜひ、DJ機材を扱いつつ、片手でパーカッションを打ち鳴らす器用な彼のステージが日本でも早く見れることを願うばかりだ。

(角田仁志)

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このページは、伊藤英嗣が2010年9月22日 17:34に書いたブログ記事です。

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