NANO-MUGEN CIRCUIT at KBSホール 2010/07/28

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all photos by Toru Yamamoto

 アジアン・カンフー・ジェネレーション(以下アジカン)が主宰するイベント・NANO-MUGEN FES.のライブ・ハウス・サーキット・ツアー版であるNANO-MUGEN  CIRCUIT京都公演2日目に行ってきた。近年多くの若手バンドを輩出しているブルックリン勢の中でも、そのポップ・センスで一際注目を浴びているラ・ラ・ライオットを招き、全国4箇所(5公演)を回った意欲的なツアーの様子をレポートしよう。


オールディ・ワールディ

 NANO-MUGEN  CIRCUITでは、アジカンとラ・ラ・ライオットの他にも、公演ごとに違ったアーティストが出演した。プリドーン、モーモールルギャバン、環ROY、テルスター、石橋英子×アチコというラインナップからは、「良い音楽を世に広く伝えたい」というアジカンの意志が強く感じられる。そして、この日は沼田壮平によるソロ・ユニット、オールディ・ワールディが出演。清涼感溢れるポップ・ソングを演奏したかと思うと、アコースティック・ギターからエレキ・ギターに持ち替えた後半では打って変わってラウドなオルタナ・サウンドを聴かせるなど、とにかくアレンジの引き出しが多く、それぞれが高い完成度でまとまっている。中性的な声で歌い上げられるグッド・メロディーの数々で、オーディエンスを魅了していた。


ラ・ラ・ライオット

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 次に登場したのは、ラ・ラ・ライオット。2ndアルバム『ジ・オーチャード』の発売を控えた、絶好のタイミングでの初来日となった今回。ヴァイオリンやチェロを含めた6人編成で、全体的にCDよりもダイナミックな演奏を聴かせてくれた。1stの曲を中心に、新曲を交えた選曲で、名曲の数々を披露。おそらくラ・ラ・ライオットに関する予備知識が無い人が多かったであろうこの日のオーディエンスだが、「Can You Tell」や「Too Too Too Fast」といった曲では、リズムを取ったり、手拍子をしている人も多く、ポップ・ソングが言葉の壁を越えて伝わっていく様子を目の当たりにすることが出来た。


アジアン・カンフー・ジェネレーション

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 そして、トリはもちろんアジカン。ニュー・アルバム『マジックディスク』発売直後ということもあり、前半は『マジックディスク』からの楽曲を多く含んだ選曲。メンバーの後藤氏は熱心な洋楽ファンとして知られるが、新曲には海外のロックの直接的な模倣は見受けられず、影響をしっかり消化吸収した上で楽曲に還元させ、新境地を切り拓いているように思えた。本編終盤には畳み掛けるように「リライト」「遥か彼方」「君という花」といったキラー・チューンを連発。会場の盛り上がりは最高潮に達した。

 アンコールでは、出演者が集まりセッションが始まる。この日はラ・ラ・ライオットのチェロ担当のアリーの誕生日ということで、「ハッピー・バースデイ・トゥー・ユー」の大合唱も起こるなど、終始和やかな雰囲気で進行。ステージ上の全員がにこやかな笑顔だったのが印象的だった。

 『マジックディスク』リリース時のインタヴューで、後藤氏はNANO-MUGEN FES.について「洋楽も邦楽も、単純に両方楽しいっていうのをプレゼンできるようなイベントにしたい」と語っていたが、今回のツアーで両者間の垣根は更に低くなったのではないだろうか。今後どのような形でNANO-MUGEN FES.がボーダーを越えて行くのか、その進路をそっと見守りたい。


RA RA RIOT 2010.07.28 @KBSホール

1.St.Peter's Day
2.Boy
3.Oh,La
4.Each Year
5.Run My Mouth
6.Can You Tell
7.Too Dramatic
8.Ghost Under Rocks
9.Too Too Too Fast
10.Dying Is Fine

ASIAN KUNG-FU GENERATION 2010.07.28 @KBSホール

1.新世紀のラブソング
2.マジックディスク
3.迷子犬と雨のビート
4.ブラックアウト
5.ロードムービー
6.さよならロストジェネレイション
7.ライジングサン
8.センスレス
9.リライト
10.遥か彼方
11.君という花
12.ワールド ワールド ワールド
13.新しい世界
<アンコール>
14.ラストダンスは悲しみを乗せて
15.セッション

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