ウィー・アー・サイエンティスツ『バーバラ』(Masterswan / Hostess)

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we_are_scientists.jpg 今回EMIを離れ自主レーベルからのリリースとなった為話題性こそ少ないものの、これは今年の名盤の一つである。キースのギターはバラエティに富み、メロディー・ラインはファーストの頃に戻ったようにしっかりとしている。音楽的にもセカンドの80年代サウンドより純粋にギター・バンドとしてギターを奏でており、1曲1曲は短いが彼らの持ち味が濃縮されている。もちろん自慢のコーラス・ワークも健在。更に日本のファンのために日本のSNS、Mixiコミュニティにビデオ・メッセージを送るなど驚きのサービスが満載の彼ら。国内盤にはアコースティック・ヴァージョンも多数収録されている。

 完璧なロック・アルバムとなった今作サード・アルバムは、以前インタヴューで語ってくれたような"音の隙"をも作られている。それはつまりドラマーのマイケルが脱退してからも3ピース・スタイルを持続するにあたり音が弱くなっているわけではなく、むしろ4ピース・バンドと思える程の重圧感があり、しかしながらギターだけで埋まらないようベースやドラムが上手く入り込む場所を作っているということだ。よりパワー・アップしたWASをこれを期に是非騙されたと思って聴いてほしい。

(吉川裕里子)

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