アドミラル・ラドリー『アイ・ハート・カリフォルニア』(The Ship / &)

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 アドミラル・ラドリーは、元グランダディのヴォーカル、ジェイソン・リトルとドラマーのアーロン・バーチ、アーリマートのアーロン・エスピノーザとアリアナ・マーレイというメンバーからなる新ユニット。06年に解散したものの、未だに根強い人気を誇るグランダディと、美麗なメロディーと繊細なアレンジで多くのファンを獲得しているアーリマート。この2組のメンバーが一緒にやっているというだけで、USインディー・ファンにとっては垂涎ものと言えるだろう。

 後期グランダディ〜ジェイソン・リトルのソロ作では、ゆるい空気感とグッド・メロディーが安定して全編に溢れていたが、時折単調に感じるところが無かったと言うと、嘘になるかもしれない(もちろん、いずれも素晴らしい作品であることは間違いないけれど)。その点、このアルバムには節々に良い意味での緊張感が感じられるし、バラエティに富んだ仕上がりになっている。ジェイソン節が炸裂しているオープニングの「I Heart California」、いやに若々しいノリの「Sunburn Kids」「I'm All Fucked On Beer」、疾走感のある「Ending Of Me」など、様々なタイプの楽曲が収められている。個人的にお気に入りなのは、アリアナがヴォーカルを取る「The Thread」。Lo-Fi室内楽といった趣きのこの曲には、このユニットの魅力が端的に現れている。

 過去にクッキーシーンのインタヴューで、ジェイソン本人が「グランダディの再結成は無い」と断言していたが、ファンの皆さんは寂しがらずにアドミラル・ラドリーの音楽に耳を傾けてほしい。そして、彼らの「今」の音楽を感じてほしい。

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