THE GEESE『Alternate Green』(コントDVD)(コロムビア)

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thegeese 1.jpg ザ・ギース(THE GEESE)はコントのワークショップで知り合った高佐一慈と尾関高文の2人組のコント師。シティボーイズに憧れていたという通り(同じ事務所に入った)、シュールな設定とそれでいてベタなギャグも織り交ぜたネタが持ち味。本DVDは第6回単独ライブを収録したもの。

1本目の「テレパシー美容室」は、テレパシー能力を持った者同士が美容師と客として出会い、表向きの会話とテレパシーでの会話が同時になされる。2つの筋が交錯していく様はギースの持ち味が十二分に出ており、このライブへの力の入り様が感じられる。
「じゃない方OL」は、前回公演『Dr.バードと優しい機械』での「逆」(言葉の意味を逆に受け取ってしまう癖がある男のコント)のバリエーション。シュールな設定を噛み砕いて再構築しており、彼らのファン以外へも伝わりやすくなっている。
「CUT」は短い1シーンが演じられた後に「カット!」の台詞で新たなシーンに移り設定が上書きされていくもので、後半の畳み掛けと伏線の回収が見事で、力と技を存分に味わえる。
1番の大作はラスト(※)の「大人の階段」。中学生が、実在する"大人の階段"を一段ずつ上るにつれて実際に成長していくもの。段の高さによってキャラクターが変わっていく様が素晴らしい。

この公演は2010年4月に新宿シアターモリエールで8回に渡って行われた。若手芸人としては珍しい長さで、全回がソールドアウト。テレビでの知名度自体はまだ高くないが、現場では着実に人気が上がっていることが分かる。以前REVIEWで紹介した『東京コントメン』などを初めとしてライブ活動も積極的に行っているので、DVDやテレビで観て興味を持った方には、地理的な条件が合えば劇場に是非足を運んでいただきたい。

 

*ライブでは「BOOKOFF2010」というコントがラストだったが本作では未収録。諸般の事情でカットされたと思われるが、他と比べて格落ちの感が強いネタだったので却って良かったように考える。

(サイノマコト)

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