ROONEY『Eureka』(California Dreaming)

|

rooney_eurika.jpg LA出身の「永遠の夏を歌うナイスな奴ら」ルーニーが3年ぶりのニュー・アルバムをリリースした。前作が5年振りだったのでなかなかのスロウ・ペースだ。欧米では根強いファンがついていて(日本人が大好きなサウンドだと思うのだが、不思議なことに熱心なファンには遭遇したことがない)、アーティストからも人気が高く、彼らはストロークスやトラヴィスともツアー経験がある。シュガー・レイのようなサーフ・ポップ(夕焼けを受けてキラキラと光る砂浜...)が魅力のルーニーだが、時間をかけているだけあって彼らのアルバムのソングライティングのレベルは最高峰と言っても過言ではないだろう。ファウンテインズ・オブ・ウェイン並みだ。ジョージ・ルーカスの「アメリカン・グラフィティ」が2010年に制作されたとすれば、ルーニーのナンバーがそのサウンドトラックに名を連ねることは間違いない。私が彼らに深く入れ込んでいるのは、中学生のときに彼らのファースト・アルバムの虜になって、それ以来その感覚を忘れられずにいるからだ。ノスタルジアと言われればそれまでかもしれないが、何か特別な風景を思い出させてくれる音楽というものはとても愛おしく、いつまでも手放せないもの。前作は終始はち切れんばかりのハイ・テンションで次々にキラー・メロディが飛び出してくるような印象だったが、今作は少し落ち着いて後半はルーニーの新たな一面(AORのような)も見ることができる。こりゃまた素晴らしいサマー・アルバムを作ってくれた。また現実逃避してしまいそう。

(長畑宏明)

retweet