ザ・レインコーツ、テニスコーツ at 下北沢 BASEMENT BAR 2010/06/19

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photo by 小原泰広

 上の写真は(タイトルにあった19日ではなく)16日におこなわれた"レインコーツ at O-WEST"で撮影されたものだ。初来日の初日ということもあり、伝説を目にするという特別な意味があった様に思う。アンコールが鳴り止まず、「LOLA」を2回やっていた。

 19日の下北沢ベースメント・バーは、それから名古屋、大阪公演をへた最終日であり、舞台と観客が近い比較的狭いライヴハウスなので、盛り上がることは必至。揉まれる覚悟で楽しみに開場を待つ。DJの方々が、名曲ばかりかけてお腹いっぱいにならないという良い仕事をしていた。

 では、19日の模様について。

 まずはテニスコーツ。

 この日のテニスコーツはいつにも増してとても丁寧に音を紡いでいた。生声のさやは時に囁くように歌い、時に意志の強さを感じさせるようにしっかり歌う。そして何といってもギターの植野隆司が漲っていた。それが最高に顕れていたのが「タマシー」での歌声だった様に思う。植野のギターは滋味溢れていたが、サビで"タマシー"とさやと共に歌う歌声が、コーラスというよりももう1つのヴォーカルだった。これはレインコーツへの思いが大きいのだろう(植野のブログ当日エントリを参照いただきたい→「涙のレインコーツ」)。

 とはいえ、テニスコーツであるので、「なぞなぞ」でのさやの踊りとコーラスを求めるような仕草だったり、曲の途中でいきなり消えて植野ソロを始めさせたりといった、いつものゆるっとした感じもあった。

 白眉はラストの「テニスコーツのテーマ」だろう。曲自体の素晴らしさはあるのだけれども、終盤に"テニスコーツ"という詞を"レインコーツ"と変えてきて、盛り上げる。ちょっとさやの表情がいたずらっぽく笑っているように見えたのと、そこから演奏のテンションが一気に上がったので、最初からアイデアはあったのだろう。終わった後は、楽屋のレインコーツのメンバーに喝采を受けていた。

 そしてレインコーツ。

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photo by 小原泰広

 この日は「No Side To Fall In」のイントロでヴァイオリンが鳴った瞬間に一気に会場が沸く。この時点でもうこの日の盛り上がりは決まったように思った。

「No One's Little Girl」「In Love」「Shouting Out Loud「You're A Million」と続いた後、Anaがシリアスなトーンで"この曲日本でやるのは初めてなんだけど..."、と言い出したところ、すかさずGinaから"違う、それは次。これは3回やった"と訂正というかツッコミが入り、「Don't Be Mean」を。曲が終わった後、今度こそ初めての「Ooh Ooh La La La」。照れ隠しか、すました顔で同じコメントで入る当たりがお茶目な感じだった。「Only Loved At Night」の後、「57  Ways To End It All」の口笛でのコーラスからの盛り上がり、サビ前の静かな演奏からサビでのリフレインは堪らないものがあった。「I Keep Walking」は最初から最後まで高いテンションで、シングルのカップリングのために簡単に聴かれないのが残念。ここでは観客とのやりとりが良かった。"キュート"って呼びかけに"勿論"と答えるあたりが、らしくて楽しくなる。

「Off Duty Trip」「No Looking」の後にツアーを振り返り、対バンのことを話したのが嬉しかった。"Phewはfantastic、少年ナイフはgreat、テニスコーツはabsolutely lovely"という言葉はぐっとくる。そして「Lola」。この曲はスペシャル。"ありがとうって良い言葉ね"と言って「Black And White」。アンコールは「The Void」「Adventures Close To Home」「Fairytale In The Supermarket」。もう終わってしまうのだなあと寂しさを感じていたら、Ginaが"来年も来るから!"と言っていた。楽しみが増えた。最後にメンバーが手を繋いで挨拶していたのがルーティンな感じがしなくてとても良かった。

 それにしても素晴らしいバンドだ! 何で結成からこんなに時間が経っているのに瑞々しいのだろう! 初期衝動をまだ忘れていないということだけではなく、確固としたイデアを内に持っているからではないのかと、私見ながら思った。

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SET LIST(写真による)

No Side To Fall In           1st
No One's Little Girl          3rd
In Love                            1st
Shouting Out Loud          2nd
You're A Million               1st
Don't Be Mean                4th
Ooh Ooh La La La          3rd
Only Love At Night          2nd
57  Ways To End It All     4th   
I Keep Walking                B side of  the single Don't Be Mean
Off Duty Trip                    1st
No Looking                      1st
Lola                                 1st
Black And White             1st

The Void                                     1st
Adventures Close To Home        1st
Fairytale In The Supermarket     1st


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